旅 日 記
今年の桜巡り 島根編 2002年4月2日(火)
今年も桜を求め中国山地を越え日本海を目指す。まだ明けやらぬ津山を通過。新庄村に差し掛かり、ようやく朝を迎えた。道の駅メルヘンの里新庄では一台のダンプカーが出発の準備中。なに? 運転手は若い女性じゃん。雲は多いが予報は晴れ。空気が冷んやりとしていて少し寒いくらいである。おかげで頭はスッキリ目もパッチリ。
鳥取県に入り日野町から比婆山の麓へ。なに? ここは広島県? なんだかとても遠くまで来たような気分である。スキー場もいくつかあり、今はまだグレーの山肌で水墨画の世界だが新緑や紅葉はどんなにか素晴らしかろう。その風景を想像することは容易であり、是非もう一度走ってみたい道である。
ようやく島根県の標識。ほどなく奥出雲おろちループが現れた。ループ橋は各所にあり珍しいものではないが、この奥出雲おろちループはスケールが馬鹿でかい。大きな弧を描き、それが二重巻きで高低差もかなりあり展望台まで設けてある。道の駅もあるがまだ人の姿はなかった。
木次町が近くなり、国道から下に桜並木が見えてきた。目指す斐伊川堤防の桜並木はここのことか? 狭い山道を下って行く。
美しい水が流れる川沿いには桜の木が測ったように等間隔で並び、その桜並木は今が働き盛りの壮年の木だろうか、まさに満開、それがずいぶん長く続いている。
朝日に輝く元気いっぱいの桜の花が周りの山々と下を流れる清流によく調和していて心が洗われそう・・・。これぞまさしく日本の春であろう。しかし、これは今から始まる桜のパレード、そのプロローグであった。
8時半に到着した本物の斐伊川は今にも爆発しそうな桜のトンネルの堤防が続いている。その堤から花がこぼれ落ちそう・・・上を向いても快晴の青空がほとんど見えないじゃん。まだ人影が少ない静かな道をゆっくりとお散歩。行けども行けどもまだ先がある。もう半分くらいは歩いたか? これはきりがない。
大きな枝が伸びているその先に流れているのは以外にも小さな川だが・・・この川が先ほどの川に続いているのかな?
付近のいたるところの川の堤にはまだ若い桜の木が植えられ、可愛い花を咲かせている。これらの木が大きくなる数十年後にはどのような花見になるのだろうか? 思い浮かべるだけで楽しくなり、自然に笑みがこぼれてくる。
すぐ隣町の三刀屋町では大きな三刀屋川の両岸の桜並木がここでも見事に満開。
正面に見えている小高い山の頂に向かって桜の花がまるで龍のように駆け上っている。
あまりにもたくさんの桜の花に度肝を抜かれ、十分に堪能して北へ向かう。道の駅木次には 『桜と神話の町 木次』 の看板。これには大いに納得させられた。
日本三美人の湯の湯の川温泉へ。三つのうち先日の竜神温泉は素晴らしい温泉だったが・・・。もう一つの川中温泉は昨年の秋、日光からの帰り道、近くを通っていたのに惜しいことをした。だが四季荘で入った温泉はサラッとした無色透明のお湯で気持ちよく温まったが、特に他の温泉と変わったところがない。温泉のことは良くわからないが、これは源泉? それとも・・・?
宍道湖を左に眺めながら松江市内へ。ちょうどお昼時。松江城の駐車場は十数台の車が順番待ちをしている。他の駐車場を探してお城の周りを一周。近くで勤務しているOLだろうか、制服姿で手に袋などを持ってお城に入って行く。なるほど・・・そういう手があったか。ならばと近くのスーパーマーケットの駐車場に車を入れ、買い物客は1時間無料、追加料金は1時間200円であることを確認して弁当とお茶、ハッサクなどを買い込み、いざお城の中へ。
散り始めた桜の花びらがうっすらと敷き詰められた城内の庭ではところどころで早くも花見の宴が始まっている。我々も負けじと大きな桜の木の下に敷物を敷き、快晴の空から吹き降ろされている少し強めの風に舞う花吹雪を浴びながらの花見の宴。
500円の弁当だが、気分だけは豪華な花見弁当である。デザートのハッサクをむいていると前に立った2〜3歳くらいの可愛い女の子。これくらいの可愛い孫がいてもおかしくない我々である。なんだかんだ結局半分以上は女の子のおなかの中に・・・。まあ、いいっか〜。これはこれでまた楽しい。
さんさんと降り注ぐ太陽の光を体一杯に浴びながら食後のお散歩。優雅な桜とは対照的な珍しい黒い天守閣との組み合わせになんだか不思議な趣きを感じる。
安来市の清水寺にも寄ってみるが桜は意外に少ない。米子市内は通過。
皆生温泉OUランドの玄関に 『当館の裏の公園で桜が満開です。』 との張り紙。そんなに大きくない公園だが満開のソメイヨシノに混じって早くも咲き出している八重桜。やはり今年は異常らしい。
本日二度目の温泉と夕食はすし若鳥取店で回転寿司のもはや我が家の定番コース。盛り沢山の一日に女王様の満足そうな笑顔・・・運転の疲れもどこへやら・・・。
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