旅 日 記
思いもかけないプレゼント
小布施 2013年10月29日(火)
雲は高いが太陽は隠れている。窓から見えている大きな山は班尾山だそうな。東京は午後から雨の予報だが、長野は曇りで雨の心配は無さそうである。
朝食はスクランブルエッグと食パン、フランスパン、それと牛乳、オレンジジュースにコーヒーだけ。もっともこれはサービスだそうな。我々夫婦にはこれでちょうど良い。8時過ぎ、その朝食を済ませて小布施へ向った。
汚れた車を洗車して時間を潰しても小布施の東町駐車場には9時前に到着した。約10Kmの距離である。風も無く、雲間から優しい光も差し込んできた。
ばあさんがお決めになった本日のご予定。お店屋さん巡りが2~3軒。そして10時開店の栗の木テラス。そのあと焼き栗を買って栗ソフトに栗おこわ。
「それで終了?」
「ええねん。そんなけで大満足やねん。」
「ほんまかいな。」
前回も訪れたお気に入りのお店でゆっくりと品定め。のんびりと街中を車椅子を押して散歩する。まだ時間もあることだし、今まで通ったことの無い道にも回ってみた。
10時ちょっと前に栗の木テラスへ。もう10人ほどのお客さんが並んでいる。店内は開店10分ほどで満席となり、待ち時間が発生。さすがと言うところだろうか。
ばあさん、モンブランとイチゴのショートケーキ、飲み物は紅茶のシフォンケーキ、そして私のコーヒー、それとマロンシュークリームを注文。
「一枚のお皿に3個入れておいて下さい。」
「なんでやねん。」
これはいつものこと。しかし店員さん、フォークだけは二つ付けてくれている。前回、隣の席に我が身と同じ立場のご主人がおられたように店員さんも慣れたものなのだろう。まあ少しずつは味見をさせてもらえましたから・・・。
「もう小布施も最後やし、もう一つモンブラン、追加したらどや?」
「もうお腹いっぱいや。今回はやめとくわ。」
「せやけどもう来えへんで~。」
「ええねん。来年も来んねん。さっきの店の奥さんとも約束してん。夕べ泊まったホテルやったら1週間くらい滞在できるやん。」
「それ、マジかいな。」
栗おこわを買ったのが11時過ぎ。店員さん、
「こちらでお召し上がりになりますか?」
「まだ食べるには早いやろか。ほなどっか山の上にでも行って食べよか。」
そこで向かったのが帰る道中の聖高原。小布施から国道18号線で更埴まで走り、そこから山道を登り12時30分に到着した。
観光案内には紅葉の名所とあるが、まあ、こんなものかな? 聖湖の周りに少しばかりの紅葉。ヘラ鮒釣りが出来るらしく、数人の釣人の姿。スキー場もあったが今は閉鎖されているらしく、廃墟のホテルも。ただ静かな雰囲気なのは確かだが・・・。
だがそんな風景を眺めながらベンチに腰を掛け、食べた栗おこわ、そして焼き栗。おいしくない訳がない。
麻績インターチェンジから帰途につく。松本を過ぎると雨が降ってきた。私が車を洗うといつもこうなる。どうして? ばあさんも呆れ顔・・・。
ところで麻績と書いて ’おみ’ と読むそうな。今までずっと ’ませき’ と言っていた。日本語は、特に地名は難しい。
7時半、我が家に無事帰着。今回も、いや今回は良い旅をさせてもらった。三男には感謝の言葉しかない。ほんとうにありがとう。
さて、ばあさんの言う通り、来年もまたこの小布施を、いや信州を訪れることはできるのだろうか?
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