旅 日 記
美瑛 天人峡 そしてサヨナラ北海道
2004年7月16日
楽しかった北海道の旅もいよいよ最終日、思い残すことの無いよう、できるだけ走り回ろうではないか。まずは美瑛だろうと美瑛駅前を通り過ぎ、道なりに走ってみた。石造りの駅舎の付近はまだ新しい町並みで、なかなかの雰囲気だ。
まもなくキガラシが咲く丘が現れ、ジャガイモ畑が広がり、トウモロコシ畑も。そんな緑の丘がどこまでも広がり、これが美瑛の魅力なのだろう。三愛の丘との小さな看板。だが観光客も車も見られず、とても静かである。
美瑛の見所はやはり駅の西側であろうか。そこで駅に戻り観光案内所でパンフレットなどをゲット。
北西の丘展望公園ではカミさん、朝からまたまたソフトクリームだそうな。ところがこちら側にはたくさんの車と観光バスで賑やか〜・・・。なるほど、これが美瑛なのか。
後はマイルドセブンの丘やケンとメリーの木、セブンスターの木など、どこをどう走ったかあまり覚えが無い。と言うのもどこを見ても皆同じような風景じゃん。美しい景色には違いないが・・・。雄大な眺めは道東で見飽きるほど見てきたし・・・。しかしこれは贅沢と言うものだろう。
続いて菅野ファームへ。ラベンダーもこれで見納めかな? ほかにも色鮮やかな花が咲き、真っ青な空から降り注ぐお日様の光に輝いている。
深山峠のドライブインに立ち寄るがルピナスの季節はとうに終わっていた。昼食のために観光バスがずらりと並び大混雑、そこでパンを買い、それが今日の昼食。
今回もまともな昼食を取らなかった。これは何もけちったわけでは無い。この年になると三食きちんと食べる必要も無さそうで朝食をきっちりとっていればそんなに空腹感もない。おかげで体重も変わっていない。
美馬牛の周辺ではソバ畑が広がり、一面白い花が咲いていた。ソバの花も見たのは初めてかな?
最後に寄ったぜるぶの丘ではひまわりや色鮮やかな花が咲き競い、華やかな雰囲気であった。
これで北海道の花たちともお別れである。なんだか寂しい気もするが、これだけあちらこちらで見られたのだからもう何も思い残すことは無い。
ところで昨日あたりからとても暑い。もっとも二週間はたっているが・・・。しかし来た当初に比べると信じられないほどである。道北と道央では気候が違う? だが積丹半島でも層雲峡でも寒いくらいであった。いかに北海道は湿度が低いとは言え28〜29度となると少し堪える。いやこれは帰ってからの暑さに耐えるために、わざわざそうしてくれている? 試練? 訓練? それとも車のエアコンの効き具合を確認するため?
さて、旭岳はダメでも羽衣の滝は是非見てみたい。これが北海道最後の観光になりそうだ。
天人峡は柱状節理の岩と鮮やかな緑の山、そして静かに流れる忠別川、そのコントラストが良い雰囲気を醸し出している。
この旅を締めくくるには十分すぎる羽衣の滝の景観に改めて北海道を訪れることができた喜びと感謝の気持ちをかみしめる。北海道旅行は半ば諦めていたのも事実である。
ところが帰り道、大きな倒木が道をふさぎ、岩が転がっているじゃん。行きにはこんなの無かった。と言うことは落石? それも30分も経っていない? まだ落ちてくる可能性もある? これは恐ろしいと急いで通過する。
温泉旅館の売店の人に報告をしたが驚いた様子。つい今しがた向かわれた杖をついたおばあさんたちはあの木をまたいでゆけたかな? 少し心配である。
「もうちょっと行ったら旭岳温泉や。どんなとこか、それとロープウェーに乗れへんかった嫌味の一つも言いに行くか?」 「そんな大人気無いことせんかて・・・。また来る理由ができたやん。」
それもそうだ。ん? また来るつもり?
旭川北インターチェンジから高速道路を利用し一路小樽へ向かう。道内どこでも見られたが走っている車はレンタカーが非常に多い。レンタカーの会社は北海道で儲けている? 他府県ナンバーの車は思っていたほどではなく、奈良ナンバーは一台も見なかった。
5時前に到着し小樽の定番、北一硝子で営業時間6時までのショッピング。またお土産が増えたが、カミさん、大いに満足げである。
最後の晩餐はすし屋通りの 「政寿司」 で地物お任せにぎり、これがとてもおいしい。ツミレ汁にアラ汁がとても良い味で、最後に初物の秋刀魚のにぎり、そしてさっぱりと梅ジソの手巻きと新香巻きを追加した。
なに? お新香巻きに巻いてあるのは奈良漬? お新香巻きと言えばおこうこだろ? だが北海道では奈良漬を使うそうな。ちょっと言ってくれれば本場のものを持ってきたのに・・・。〆て11900円。
ガス燈が灯った小樽運河の小さな広場から聞こえるバイオリンの調べに誘われてわずかな人の輪に加わり、その周辺を散歩をして北海道の雰囲気を体にしみこませ、フェリーターミナル近くの小樽温泉オスパで汗を流して23時30分発のフェリーあかしあに乗り込んだ。
いよいよ北海道とお別れである。二週間は長いように思っていたが、振り返ってみればあっという間であった。また訪れる機会はあるのだろうか?
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