旅 日 記
初めての北海道ドライブ旅行
知床へ 2004年7月9日(金)
予報通り雨である。 仕方がない、釧路湿原は諦めよう。 8時過ぎにチェックアウトしてまず和商市場へ。 しまった、ここで勝手丼を食べる予定だったのに・・・それを忘れてホテルの朝食を食べてしまった。
まだ早いのに結構な人で賑わっていたがそのほとんどは観光客? 何も買う物も無くなり、冷やかし気分でブラブラしているうちに勝手丼のシステムもわかり、その味は十分に想像できる。 ならば結果的にはホテルの朝食を食べたのが正解だったかな? サービスだったし、貧乏旅行には大助かり?
さて時間は9時、NTTドコモの店へ向かおう。 なに? 営業時間は朝10時から夜7時? ならば昨日間に合ったじゃん。 仕方なく釧路の町をウロウロ。 幣舞橋も渡り9時30分から営業の釧路フィッシャーマンズワーフMOOへ寄ったがこちらは閑散としている。 ここにもクリーム童話の出店があり、カミさん、なに? アイス? こんなに朝早くから?
「おいしいで〜。」
オイオイ・・・。 まあ、お好きになさったら?
ところで携帯電話だが、店員さんが手に取った途端元通りになっている。 何のことは無い、電話を切る際少し長目にボタンを押してしまい電源が切れていたそうな。 今まで電源など切ったことが無く、全くわからなかった。 我々年寄りがこんな便利なものを扱うとこういうことも起こり得る? 店員さんの馬鹿にした顔? 恥ずかしくてそれさえ見る余裕もなく、そそくさと退散。 トホホ・・・。
気を取り直し、先を急ごう。 国道272号線も通行量は少なく快適に走れる。 どこまでも森や牧場、そして農場などの緑の風景が続き、とても目に優しい。 ここまでかなりの距離を走ってきたが、北海道の道はいくら走っても疲れを感じないのがうれしい。 最も市内とか幹線道路は別だけど・・・。
やがて別海町から中標津町に差し掛かる。 どうやら雨は霧雨になったようだ。 直線道路がどこまでも続いている。 こんな天気だがとりあえず開陽台か?
曇り空で見通しも良くは無いが、その広さは十分に感じられる。 ライダーのメッカらしく多くのミツバチ族も見られ、テントを張って野営をしている人もいるようだ。
「この寒さでようやるわ。 うちやったら絶対無理や。」
裏摩周展望台へは少しばかり回り道になってしまう。 昨日美しい摩周湖も見られたことだし、何も見えない霧の摩周湖に行っても仕方がない? そこでミルクロードへ向かった。
どこまでも同じような牧場が続いている。 わ〜、縞々の牧草ロールじゃん。
しかしこれだけ直線道路を走ってくると少々の道では驚かない。 我々の感覚も少し麻痺してきたようだ。
標津町から知床へ向かうとやがて海が見えてきた。 曇り空で荒れ模様ではあるが、久しぶりに走る海岸線、なんだかうれしく感じる。
遠くに島影が・・・国後島らしい。 結構大きな島のようだ。 飛行機に乗らないカミさんはこの後一生外国を見ることは無いだろう。 ならば異国を見るのは最初で最後? だがこの国後島も昔は日本だったことを思えば何だか複雑・・・。
国道沿いのドライブインで国後島を眺めながらラーメンの昼食。 これがとんでもなく量が多い。 これも北海道サイズ?
やがて雪を被った知床連山の山並みも見えてきた。 曇り空にもかかわらずクッキリと見え、とても美しい。
道の駅羅臼で休憩とお土産の物色。 今日の泊まりは羅臼でも良いが、まだ時間は3時、ならば知床まで足を延ばし、ウトロ温泉で泊まるとするか? だが今日は金曜日。 空室があるかはわからないが、無ければ斜里の市街地まで走ればいいじゃん。 何とかなるさ〜。
知床峠に差し掛かる。 カーブが続く峠道はグングンと高度を上げてゆく。 天気は少し良いほうに向かっているのか見通しが良くなってきた。 大きな羅臼岳が見え隠れしながらその大きさを増してゆく。
知床峠からの眺めにうっとり。 美しい緑の森に包まれて羅臼岳の岩山が目の前にそびえ立ち、ところどころで白い斑点のような残雪が素敵なアクセントとなっている。
見下ろせば海に浮かぶ国後島、周りの山は緑一色で道端の手の届くところに残雪も見られ、可憐な花がさりげなく咲き、この上ない景観と雰囲気を醸し出している。
聞けば霧の多いところだそうな。 この天気でもこれだけの景観を見られたのだから良しとしなければ・・・贅沢は言えない。 ラジオの天気予報では明日も雨だそうな。
4時を少し回り知床に到着。 まずは情報を得ようと知床自然センターへ。 知床五湖までの道路は6時まで通れるが、先日から熊が出没し五湖の散策はできず、展望台からの見学に限られているそうな。 ならばそんなに時間はかからない。 明日も雨なら今日行ったほうが良いだろう。
五湖への道も美しい緑の中、快適に走れる。 少し遠くに海が見えてきた。 遊覧船が穏やかな海だと教えてくれている。 その海をさえぎるように断崖の丘、そこからは美しい緑の山並みへと続いている。

草原で鹿が草を食んでいた。 それも2〜3頭のグループがいくつも。 家族単位だろうか? 合計で10数頭。 ほどなく知床五湖の駐車場。 かなりの車と観光バスが停まっていた。
木道の遊歩道を歩くこと数分。 展望台から正面にはかすかにそれとわかる程度の海。 右を見ればクマザサなどの草むらの向こうに五湖のうちの一湖が細長く横たわり、振り返れば大きな知床の山並み。 知床の魅力はこんなものではないだろうが、熊には勝てない? 当然ここは彼らの領域である訳だし・・・。
さて宿探し。 ウトロに差し掛かった途端、「空室有」 の看板が掛かった宿、これで一安心。 だがウトロ温泉の街中ではどこも満室で結局そのホテルまで戻ることにした。 ホテル季風クラブ知床。 一泊二食一人 12750円。 海辺に建つ小ぢんまりとした家族経営の感じの良いホテルである。
雲がほんのり赤く染まりだした。 夕日が美しいところらしいが、この空模様では・・・。 テレビの天気予報によるとまだしばらくはうっとうしい日が続くそうな。 北海道に来てからまともに晴れた日が一日も無い。 夕日も見てみたいしもうボチボチ何とかしてほしいものである。
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