旅 日 記


高山の桜と砺波のチューリップ 2007年4月24日(火)


 ばあさんは今年もチューリップを見たいそうな。 なに? 砺波チューリップフェア? 調べてみると今年の開催は4月20日から5月6日まで、だが連休期間中などに出かけるつもりはさらさらない。 となればばあさんの休日、23日〜25日しかないじゃん。

 しかし、ここに来てなたね梅雨のような天気が続き、予報では3日間とも雨模様。 これでは仕方がないだろ? 今年はもう諦めていただきましょう。

 ところが、

 「天気予報が変わったで〜。 今日から回復して、明日はええ天気らしいわ。」

 と言い出したのが23日、月曜日の朝のこと。 え〜? マジで?

 ならば出かけるしかないかな? チューリップフェアとおいしいお魚だけでも良いが、そこは根っからの貧乏性、

 「他にどっかない?」

 そこでいろいろ調べてみたが荘川桜はまだつぼみらしい。 一度訪れてみたいニコイ高原の水芭蕉もまだ早いだろうし、能登へももう一度行ってみたいが先日のあの大地震。 ならば二度目になるが満開だと言う臥龍桜か? そうだ、高山をじっくり巡るのもいいじゃん。


 早朝6時20分、あちらこちらで満開の桜が見られる高山に到着。 この時期に桜とは幸せなこと。 今年は花冷えが続き、今朝も途中の荘川あたりでは気温が1度であった。

 それにしても早く着きすぎた? それはいつもの通り深夜割引を利用したため。 八日市インターチェンジから飛騨清美インターチェンジまで4500円が3150円。 なに? たったの1350円? いやいや、これが重要なのだ。 歳には勝てず、最近は高速道路の利用が多くはなったが、できるだけ費用は抑えたい。

 そこでちょっと寄り道をすることにした。 岐阜の桜情報を見ると賀茂神社お旅所の桜が見頃と言う。 しかし地図を見てもどうもわかり辛い田舎道。 案内板もなく早朝ゆえ聞く人もいない。 ところが適当に走っていると幸運にも石碑を見つけた。

 2mくらいのところで切られ、真っ黒な薬? コールタール?らしきものを塗られた太い木のかたわらから、また大きな幹が成長し、それが見事な花を咲かせている珍しい不思議な桜の木。

 これが樹齢550年のものかな? もう1本は幹が三つに分かれ、その幹が痛々しく削り取られているが、これは治療中? 樹齢550年となると、ある程度はやむを得ない?

 そして臥龍公園へ。 以前は宮村と言ったが、今は高山市になっている。 早くもたくさんのカメラマンが見事な桜をねらっていた。 斜面に沿って咲く花が龍に見えるからこの名がついたそうな。 そう言えばそう見える?

 しかし、今日は朝から曇り空のままでお日様が顔を出してくれない。 前回は夕日に照らされて優雅に咲く桜を眺めたっけ。 やはりお日様の力は偉大だと言うことだろう。 それでも臥龍桜の名に恥じぬ佇まいには変わりなく、これ以上を求めるのは贅沢だろう。

 高山へ戻り、宮川緑地公園の満開の桜を眺めながらのんびりと朝のお散歩。 美しい水が流れる宮川には優雅に泳ぐ鴨さんたち、また土手に上がって一休みしている鴨さんもいる。 あでやかに咲いているスイセンの花と満開の桜を愛でながらの〜んびり。

 時間はまだ9時をまわったところ。 さてどうする? 何度も来ている高山だが屋台会館とかまつりの森とか飛騨の里とか、観光名所に行ったことがない。 この際だから行くか?

 しかし我が家のおばはん。

 「そんなとこ行ってもしゃ〜ないやん。 それより三之町あたりをブラブラしたい。」

 え〜? また〜? そんなところは何度も行ってるじゃん。 どうして世のおばさま族、いや我が家のおばはんは冷やかし半分のウインドウショッピングが好きなんでしょうか?

 仕方がない、我が家ではこの鬼ババア、いやばあさまが大統領なのだ。 言うことをきかなければお昼ご飯にも影響がでる、いや、あたらない可能性だってある? そこで神明町の駐車場へ。

 いつもながら朱色の欄干の中橋のあたりもなかなかの風情である。 満開の桜が散らす花吹雪、枝垂桜が川風に揺れ、それが古い町並みと良くマッチしている。 しかし朝早くから人が一杯じゃん。 そう言えば駐車場には観光バスがたくさん並んでいたっけ。

 陣屋前朝市へ、そして三之町のお店を一巡り。 ふ〜、お供も大変なのだ。

 「疲れた〜。 どっかでお茶にしょうや。」

 シックで落ち着いた感じが良い雰囲気の 「藍花珈琲店」 で少しお高い550円のおいしいコーヒーでほっと一息。

 時間はまだ11時。 ちょっと中途半端? 今回我々には目的がある。 高山へ来たからにはやはりお肉だろう。 テレビの旅番組で何度か見ていた店だがまだ開店時間ではない。

 そこでもう少し腹ごなしに城山公園へ登ってみた。 ところがこれがとても急斜面。 10分ほど登ったところで、もう限界・・・とばあさん。


 開店時間の11時30分に 「角一亭」 へ。 このお店は本来味噌屋さんだそうな。 その味噌がおいしく、お肉に良く合っている。 特選飛騨牛朴葉味噌ステーキ御膳、薄切り肉、2625円。 我々には量もちょうど良く、お味もなかなか結構なものであった。


 国道41号線に沿って流れる宮川の堤防に咲く満開の桜並木を眺めながら富山を目指す。 富山インターチェンジからは砺波インターチェンジまで北陸道を利用。 砺波チューリップ公園には2時30分に到着した。

 まずはチューリップタワーへ。 これは何を描きたいの? バルーン? まだ咲いていないところもある? 連休にあわせている? これは少し期待はずれだったようだ。 前回はもっと見事な絵模様だったような気がする。 まあ、毎年のことだからその図柄にも苦労はあるのだろう。

 しかし美しく咲きそろっているチューリップはさすがに見事で見応えたっぷりである。 八重桜やスイセンも咲き競い、まさに春爛漫。 大いに楽しんだから、まあまあ良かったかな?

 ただ、やはり人が多い。 しかし3時を過ぎると観光バスの団体が帰途に就く時間なのだろう、一気に少なくなった。

 さて時間は3時30分、夕食にはまだ早い。 そこで夢の平スキー場までひとっ走り。 ここでは今スイセンの花が満開である。 コスモスが咲く秋に行こうと言っていたのだが、その機会に恵まれず、初めての訪問である。

 ついでにあと少し走って散居村展望台へ。 散居村のことを少しお勉強。 見通しは少し悪かったがのどかな田園風景に少しは歴史を学べたかな?

 道中では畑一面絨毯を引き詰めたようにチューリップの花が見事に咲いていた。 赤、白、ピンクと色とりどりじゃん。 これは花より球根を取るのが目的だそうな。


 帰りは金沢へ立ち寄り、ばあさんがお気に入りのお饅頭、板屋の弧かぶりを買い、今回も「いき魚亭」で回転寿司の夕食後、北陸道を彦根インターチェンジまで利用して無事帰り着く。 お天気には恵まれなかったが大満足の一日であった。 全走行距離、748Km。

 これで今年の花見も終わりかな? なに? 青森、秋田の桜は連休明けには満開になる? まだ行くつもり? だが青森の弘前城、秋田の角館まではあまりにも遠い。


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