旅 日 記
別府、湯布院、黒川、各温泉を巡り、くじゅう、阿蘇へ
別府温泉 湯布院温泉 2007年5月14日(月)
午前10時30分、別府に到着。 天気は晴れ、絶好のドライブ日和である。
日付が変わってから出発した。 山陽道を利用し、小倉東インターチェンジからは国道10号線を南下。 宇佐インターチェンジから宇佐別府道路を利用し、別府インターチェンジから約10分のところ。 ゆっくり休憩をとりながらおよそ10時間、おおむね予定通りに到着した。
この旅日記を書き始めてから九州へは2度訪れ、今回が3度目となる。 考えれば九州も広くまだまだ行ってないところ、いや行きたいところが結構ある。 これらを一度にまわろうと思えばかなりの日数を要するが、ばあさんはまだ仕事をやめる気配はなく、3泊4日が限度かな?
そこで以前から暇に任せていろいろ下調べもし、思案をしていた。 霧島から高千穂峡、阿蘇を巡る3泊4日の旅。 そして耶馬渓、別府、湯布院、くじゅうを巡る3泊4日の旅。
世の中ゴールデンウィーク真っ只中、いよいよ新緑の季節・・・九州ならこの時期がベストだろうか? ならば是非出かけたい。 ばあさんも同じ思いだったようで突然、
「明日で連休終わるやろ。 ほな7日から阿蘇へ行こ。」
7日から? しかしこちらにも予定と言うものがある。 いや、暇な身分ゆえ日程の問題ではない。 同じ行くなら花の時期に合わせたい。 7日からでは少し早いのだ。
見たい花、いや見せてやりたい花、それはミヤマキリシマ。 霧島の高千穂河原の見ごろは20日を過ぎてから。 阿蘇の仙酔峡は12日ごろ。 くじゅう高原の久住山は6月に入ってからだそうだ。 もっとも高千穂河原と久住山は登山の領域、ならばちょっと無理かな?
「せめて一週間延ばさへんか? その頃やったら阿蘇の仙酔峡は咲くやろし。」
「ほなそないしょうか。 休み貰えるように頼んでみるわ。」
ところが7日から4日間は天気のめぐり合わせが良く、
「せやから言うたやろ。 行っといたら良かったやん。」
その仰せはごもっともなこと。 しかし他の目的もあったから仕方がないだろ?
ところが出発間際になった金曜日のこと、またまた突然、
「阿蘇もええけど別府と湯布院へ行こ。 それと黒川温泉で泊まりたい。」
「霧島へ行って高千穂峡から阿蘇へ行くて言うてたやろが。 黒川は帰りに寄れるやろけど、別府と湯布院はコースがちゃうがな。 みな行くとしたら三泊では無理やで。」
このわがまま鬼ババァ! とは思えども彼女は我が家の女王様。 お言いつけには逆らえないのです、ハイ・・・。
そこで急きょ計画の練り直し。 人気の高い湯布院、黒川で泊ろうなどと無謀なことを考えるなら当日の飛込みではあまりにも心もとない? ならば予約する? しかし2万や3万などと言うご立派な旅館などに泊るつもりはサラサラない。 いや、泊まれる訳もない。 その上、それに輪をかけたような女王様の一言。
「できたら口コミで評判がええとこで安いとこないか? しっかり探しいな。」
またまた贅沢なご要望ではあるが、これは万人が望むところかな?
後はお天気とにらめっこ。 当初14日は悪天候だったのが、天気予報が良いほうへ変わってきた。 14日、15日は何とか晴れそうだ。 これならなんとかなるかな?
到着した最初の目的地、別府温泉海浜砂湯が今回の旅の始まりである。 穏やかな海から吹くそよ風が優しくほほをなでている。
砂風呂は2度目だが、なんだか砂が違う? 指宿温泉は海砂で別府温泉は川砂を使用しているそうな。 また指宿は地熱を利用し、別府では温泉で温めているらしい。
砂に埋もれてゆっくりほっこり・・・。 目の前には穏やかな別府湾と雲ひとつ無い青空が広がっていた。 目をつむっていると眠らなくても長距離運転の疲れも取れたようだ。
2箇所しかないシャワーを浴び小さな温泉で入浴。 そのどちらの設備もお粗末ながら、それを気にしなければまずまずと言うところ。 砂湯で温まった体に爽やかな海風が心地よい。
時刻は11時をまわったところ。 温泉に浸かると途端に空腹感を覚える。 ましてや砂風呂、その効果はてきめん? そこで少し早いが昼食をとることにした。
5分ほど南へ向かった国道10号線沿いにあるファミリーすし金太郎。 お薦めのマグロづくしと近海地魚のにぎり、そしてミニちらし寿司、それと単品を少し頼んで合計3000円ちょっと。 ネタも大きく新鮮なお寿司に大満腹で大満足。
別府と言えば地獄巡りだろう。 しかし8箇所全ての地獄を巡るつもりなどなく、またその時間もない。 ばあさんも修学旅行の記憶が少しはあるようだし2〜3か所でいいだろう。
そこでまずは血の池地獄へ。 自然の力をまざまざと見せつけられた気がする。 赤? いや朱色をしたお湯になんだか不気味な気配・・・これはこの世のものとは思えない? また中央の色の変わったところは深さが200mもあり、温度は78度だそうな。 これでも8地獄の中では一番低い? これは驚いた。
ところがばあさん、そんなことにはお構いなく土産屋さんをうろうろして血の池軟膏をお買い上げ。 それって定番中の定番じゃん。 1300円?・・・結構高いんだ〜。
「そんなんよりこれはどや?」
「うちは地獄なんかに負けへんしぃ〜。」
ばあさん、さすがに逞しい・・・脱帽・・・。
おとなりの竜巻地獄は次の噴煙まで40分? と言うことは今あがったところ? しまった、先に行くべきだったようだ。 35分から45分毎に20mほどお湯が吹き上がるのだが、言わば噴水と同じだろ? 当然その時間まで待つつもりなどない。
次は海地獄。 こちらは鮮やかなブルーである。 地の池地獄とは異なり爽やかな気もするが97度もあり、もうもうと湯煙が吹き上がっていた。 その晴れやかな色とこの荒々しさ・・・なんだかミスマッチ?
卵が入れられた篭が吊るされていたが何分でゆであがるのだろうか。
対照的に隣の温室では可憐に咲く蓮の花・・・こちらは清々しく、癒される・・・しかしなんだか複雑・・・。 まさに地獄から天国? 大オニハスの大きな葉っぱには子供なら乗れるそうな。
なに? ここも小さな赤い温泉が・・・これも血の池地獄? 源泉? ちょっと離れているのに・・・不思議・・・。
まあ、この二つが代表的だろうから、これで十分かな? どちらも入場料400円。 8地獄全てをまわれる共通観覧券は2000円で無料の駐車場が各地獄にあるそうな。
さあ、湯布院へ向かうとしよう。 県道11号線、通称やまなみハイウェイを登って行く。 やがて優雅な由布岳がその姿を現し、
狭霧台からは湯布院の町並みがぼんやりと見えていた。 春霞なのか? 少し見通しが悪いようだ。
湯布院の街中で駐車場に車を入れ、湯の坪街道を散策。 ばあさん、いきなり金賞受賞の看板がかかったお店でコロッケとソフトクリームを購入。 それを口にブラブラとお土産屋さんなどを冷やかしながら金鱗湖まで散歩する。
なるほど、この雰囲気が女性を中心に人気がある秘密だろうか? 人はかなり多い。 まあ、それなりの風情ではあるが・・・。 中国語、韓国語が飛び交っていた。
夜行運転で到着した一日目、さすがに少し疲れを感じる。 時刻は4時。 早く一風呂浴びてゆっくりしたい。 そこで散策を切り上げ、大まかな地図を頼りに今日の宿に向かうことにしたが、複雑で狭い道に大苦戦。 何とか到着したのが奇蹟?
町外れの田んぼの中にたたずむ離れだけ5部屋の 「すみか」 と言う小さなお宿。 露天風呂付き離れのお部屋と言うので予約しておいた。 露天風呂付きなんて初体験。 しかしお値段は二食付きで13000円とはうれしいではないか。
連休にあわせて建て増ししたらしく、まだ木の香りがする新しいお部屋に落ち着き、まずは由布岳を眺めながら湯浴みをし、少しばかり横になる。
食事は母屋の食事どころでいただく。 寡黙なご主人と明るい女将さんの名コンビ、そして高校3年生のご子息も手伝う全くの家族経営だそうな。
部屋へは飲み物の持ち込み自由でチェックインした後は何の干渉も無く、布団も各自で敷くという徹底振り。 これはこれで我が家にいるようで、なかなかいいじゃん。
夜遅く、満天の星空を眺めながらの露天風呂、これがささやかな永年の夢だったが、ようやくその夢が叶い、大満足であった。 その星も心なしか大きく見える? 真上に邪魔な電線が通っていなければより素敵だった?
湯布院温泉〜黒川温泉 2007年5月15日(火)
仙酔峡と阿蘇中岳 2007年5月16日(水)
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