旅 日 記


別府、湯布院、黒川、各温泉を巡り、くじゅう、阿蘇へ


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湯布院温泉〜黒川温泉 2007年5月15日(火)


 朝食前に金鱗湖まで緑豊かで静かな道を鶯の鳴き声を聞きながら約1時間、朝の散歩をした。 晴れてはいるが薄雲も多く、由布岳の頂上にかかった雲が動かない。

 池の周りを一周する。 アオサギが魚を捕る瞬間に出会えた。 良く見ると大小たくさんの鯉?がうようよ泳いでいる。 手をつけてみると池の水が冷たく感じない。 やはりお湯が沸いているのだろう。 さすがにこの時期のこと、湖面を覆う霧には出会えなかったが、新緑の中に黄菖蒲が咲き、鴨の家族が優雅に泳いでいた。

 朝食後すぐにチェックアウト。 詳しい地図を貰い、改めて湯の坪街道を散策。 しかしまだ早く開いているお店は少ない。 当然人もまばらで静かな雰囲気である。 9時半を過ぎるとようやく人も多くなり、賑やかさが戻ってきた。

 この湯の坪街道の周辺には1時間200円のコインパーキングが結構あるが、平日であの人ごみだった昨日のこと、そして道路の狭いこと、そこへ大型観光バス・・・などを考えると休日には少々大変かな?

 この湯布院には以前から気になっていたところがある。 それは庄屋の館と言う旅館のブルーの色をした温泉。 立ち寄り入浴も出来、料金は700円で朝の10時から15時30分まで。 それで10時まで再度散策をしていたのである。 なに? ならば泊まれ? いやいや、宿泊料金26000円はいかにもお高くて、とてもとても・・・。

 さて入浴した温泉だが・・・小さな湯舟は快晴の空のごとく青いお湯、しかし大きな露天風呂はそれより少し薄い色をしていた。 しかしよく考えてみればそれも当然のことかな? 少々温めのお湯はほのかに硫黄の匂いがして肌がツルツルスベスベ、これはなかなかの温泉ではないか。 この初体験、結構なもので・・・。 女風呂でも同じだったようで、浸けた手が10Cmほどで見えなくなった・・・とばあさんも満足げであった。

 湯布院をあとに水分峠からやまなみハイウェイを南下する。 まわりは見事な新緑だが、これくらいの道はどこにでもある? 立ち寄った山下湖もダム工事中とやらで通行止め。 ん? やまなみハイウェイとはこの程度のものなのか? 九重ラベンダー園にも寄ってみたが、ラベンダーの時期ではなく、芝桜もとうに終わっていた。

 2006年10月30日に完成して今話題の九重夢大吊橋へ向かったところ、吊り橋へ右折する車で大渋滞。 ならば先に九酔渓へ行こうではないか。 ところが・・・なに? 九酔渓とはこんなものなの? 何もないじゃん。 ただ吊り橋が見えるだけ? お店も大したことないし・・・とUターン。

 しかしあとで気がついたのだが、立ち寄ったのは峠の茶屋だった。 九酔渓にあるのは桂の茶屋で、それはもう少し先だそうな。 桂の茶屋に峠の茶屋・・・ややこしい名前、つけないでよ〜。 なに? 全く違う? これは大失敗・・・。 いや面目ない。

 駐車場まで20分、いや30分以上? 大変な車、そして人、人、人・・・。 たかが吊り橋なのに?

 九重夢大吊橋は標高777m、高さ173m、長さ390mだそうな。 しかし、立派過ぎて吊り橋とは思えない。 我が家の超怖がりおばはんでさえ平気な顔をして歩いている。 奈良十津川にある谷瀬の吊り橋は怖がって渡り切れなかったのに・・・。 中央あたりに来て少し揺れを感じ、やはり吊り橋だと実感。

 しかし眺めは上々、大きな2つの滝も見えている。 真下は見事な渓谷、そしてあたり一面、目にも鮮やかな新緑、これは人気の程がわかろうと言うものだ。 しかし目新しさが失せたそのあとは? 少し心配な気もする。

 あとで聞いた話では逆から渡れば渋滞にあわなくてすむらしい。 ほとんどの人は往復するのだが、恐ろしくて帰れない人のためにシャトルバスも運行されているそうな。 でも余程高所恐怖症でなければ大丈夫かな?

 やまなみハイウェイに戻り、飯田高原でようやくその魅力を実感。 噴煙を上げている山。 そして見事な緑の高原。 雄大な大地が醸し出すこの雰囲気・・・一日中のんびりとしていたい気分である。

 長者原を過ぎると登りになり、硫黄の匂いが鼻に付き出した。 間もなく牧の戸峠。 広い駐車場と売店が昨年行った那須高原、峠の茶屋を思い出させてくれた。 久住山への登山基地でもあるそうな。 まもなく瀬の本高原レストハウスが見えてきた。

 瀬の本高原からくじゅう花公園へ向かう。 華やかに飾られた馬車がお出迎え。 それも白馬じゃん。 しかしこれに乗るのは少しばかり勇気がいる? いや我々夫婦には似合わない?

 園内には今がちょうど見ごろだろうか、姫金魚草が咲き誇っていた。 ローズ、白、ブルー、黄、ピンク・・・まるで川の流れのようだ。 この花・・・見たのは初めてかな?

 そして定番のポピーが満開。 くじゅうの山並みと良く調和がとられ、見飽きることがない。 花を愛でながらのんびりと園内を散歩する至福の時間・・・。

 次はガンジーファーム。 言わずと知れた観光牧場である。 目的は孫と三男の嫁にアイスクリームを贈ること。 そのついでに濃厚な味のソフトクリームに大満足のばあさん。 でも先ほどのくじゅう花公園でも食べてなかったっけ?

 このあたりの高原も素晴らしい雰囲気ではないか。 さて、ここはどこ? まさか北海道? そう思わせてくれるほどのスケール、そして雄大さ、それにも増してこの緑。 お天気が下り坂らしく曇ってはいるが、それでもこの満足感。 これが晴れていればどんなにか素晴らしかろう。

 瀬の本高原までの戻りは有料道路の久住高原ロードパークを利用した。 この道も新緑が目に鮮やかで、つつじの花が咲き、牧場には牛さんたちが草を食んでいた。

 飯田高原から瀬の本高原、そして明日向かう予定の大観峰などを、数ある周辺の温泉でのんびりと数日間滞在して訪れたいものである。 そんな機会は来るだろうか?


 さて、今日の宿は黒川温泉で一番小さなお宿。 4部屋しかない 「お宿玄河」 くろかわと読むそうな。 ダブルベッドの小さな部屋で二食付き13650円。 ただ4部屋なのにお風呂は5つもある。

 黒川温泉と言えば湯巡り手形だろうか。 1200円で3箇所の温泉を利用できるが、我々は他に1箇所で十分かな? そこで評判の露天風呂があると言う黒川荘へ向かったが、これがかなり遠い。 その上急な坂道。 食事前の腹ごなしと思えば? そう言えば今日の昼食はあまり空腹感を覚えず、パンと牛乳ですましていた。 まあ、朝食をあれだけ食べれば・・・。

 一箇所なら500円。 ところで入った黒川荘の温泉だが、大きな露天風呂と小さな岩風呂、そして内風呂があり、おなじみの温泉という感じ・・・かな? お湯も取り立てて変わったところは無く、サラッとしたお湯。 だがそこは温泉、良く温まったけれど・・・。

 黒川温泉がこれだけ人気な訳は? う〜ん・・・もっと感じの良い温泉情緒のある町並みかと思っていたが、それほどでもない? その上、急な坂道ばかりじゃん。 こんなところは日本全国、他にもいろいろありそうかな?

 食事は食事どころでいただく。 馬肉のお刺身に肥後牛の鍬焼き。 品数も結構あり、まずまずだったかな?

 おもてなしがとても丁寧なのは事実だが多少行き過ぎのきらいあり? 昨夜とは正反対? まあ人によりとらえ方はいろいろだろう。 これが黒川温泉の売りなのだろうが、我々夫婦にはその必要はない。


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