旅 日 記
一年計画の尾瀬ヶ原
尾瀬ヶ原から草津温泉へ 2007年6月5日(火)
昨夜は7時30分に眠りにつき、朝の3時まで熟睡。 ばあさんも3時半には目覚めたようだ。 昨夜は感じなかったが少しだけ膝が痛い。 4時を過ぎ、各部屋もお目覚めの様子。 廊下を行き交う足音が賑やかになってきた。
明るくなりだした外はガスに煙っている。 持参の湿布を貼る。 ばあさんは昨夜貼っておいたらしく、お風呂のおかげもあり、なんともないと元気一杯のご様子。
朝食を済ませ、6時50分出発。 霧も晴れ、燧ケ岳、至仏山にかかっている雲もその内に取れそうだ。
この先、尾瀬沼や三条の滝を目指す人も多いが、当然のことながら我々は来た道を引き返す。 行って見たい気持ちがない訳ではないが、この尾瀬ヶ原だけでも十分に満足。 いや、それより体力の問題かな? だがこの場所に立っていられるだけでこの上ない幸せを実感・・・。
爽やかな朝の空気を胸いっぱいに吸い込む。 ウグイスはまだお休みかな? その分カッコウの鳴き声が大きく響き渡っていた。
周りに人の姿は数えるほどしか見られず、静かな朝の木道を気持ちよく歩く。 いやこれはもうお散歩の領域かな? ようやく至仏山もその姿を現してくれ、気分も上々である。
昨日は気が付かなかったのだが、竜宮の少し手前の沼尻川にかかった橋で、これより先群馬県の標識に驚いた。 そうか、我々が昨夜泊まっていたのは福島県だったのか。 そう考えれば尾瀬も広い。
まだ早朝なのに竜宮へ向かって来る多くの人の姿が見えてきた。 戸倉発の一番バスは4時40分だそうな。 と言うことはそれに乗ればこの時間に竜宮まで歩けるのだろう。
尾瀬ヶ原をもう一度楽しめるのも贅沢なこと・・・しかし同じ道を帰るのも味気ないと今日は竜宮の十字路を右折してヨッピ吊り橋を目指すことにした。 少し遠回りだが、その分人も少ない。
吊り橋のたもとで休憩中、ベテラン登山者のお方からいろいろ教えていただいた。 大清水に車を置いて尾瀬沼へ下り、尾瀬ヶ原へ。 鳩待峠からはバスの便があり、大清水まで戻れるそうな。
「今度は9月25日頃においでください。 そりゃ〜、見事な草紅葉ですよ〜。」
ばあさん、興味津々・・・真剣に聞いている。 ん? なんだかその気?
まだ冬枯れの草原に雪を被った至仏山を従えた真っ白な白樺の木、これは絵になるね〜。 またたくさん現れる地塘には燧ケ岳、至仏山が写り込み、えもいわれぬ美しさにうっとり。 これではまた、なかなか前へ進めないじゃん。
ゆっくり、のんびりと歩いたおかげだろうか、人が少なかったのもあったのだろうか、とうとう大きな鳴き声の主を発見。 真っ黒な蛙であった。 これでスッキリ。 またその静けさ故、このあたりには出没するのだろうか、クマ除けの鐘も・・・。 クワバラクワバラ。
牛首まで戻ると途端に人が多くなる。 木道に腰を下ろし、ボッカさんが休憩中。 何Kgの荷物を背負っているのだろう。 そしてどの山小屋へ運ぶのだろう。 おかげで昨夜、おいしい食事をいただけました。 感謝、感謝。
最後に新緑の白樺と水芭蕉、そして美しい至仏山を目に焼きつけて尾瀬ヶ原に別れを告げ、山の鼻に到着。 時間は9時45分。 山小屋の喫茶ルームでゆっくりとコーヒータイム。
さあ、鋭気を養っていざ出発だ〜。 これから最後の大仕事、鳩待峠までの登りが待っている。 たくさんの人とすれ違う。 元気な中学生の団体が挨拶をしてくれ、こちらも元気がもらえたようだ。 ゆっくりとマイペースで2度ばかり休憩を取り、11時30分、ようやく到着。
少し休憩をして乗り合いタクシーに乗り込む。 9人揃うと随時発車してくれ、料金は同じ900円。 12時20分、戸倉の駐車場に到着した。
快い疲れが体を包み込んでいる。 往復約20Kmを歩き通せた安堵感、満足感、そして達成感。 さて来年からは毎年夏が来れば思い出すことだろう。
♪♪ 水芭蕉の花が 咲いている 夢見て咲いている 水のほとり・・・ ♪♪
旅のアルバム 尾瀬ヶ原
さてどうする? 私には行ってみたい温泉がある。 それは美人の湯で名高い四万温泉。 温泉に浸かってこのまま帰ろうか?
「それやったらあんたがしんどいやろ。 うちは草津温泉に行きたいねん。 もう一晩泊まったらええやん。」
2004年に万座温泉へは行ったが草津温泉は知らない。 ならばお泊りしてゆっくり、のんびり骨休めするか・・・。
さて昼食だが、お蕎麦? でもなんだか空腹感がない。 朝ごはんをしっかり食べたし、その上持ってきたおやつや鳩待峠で五平餅も食べたし、ならば昼抜きか? 最近はこのパターンが多くなってきた。
吹割りの滝は川の流れが地形のくぼみで形を変え、滝のように見える珍しい光景。 2002年、日光からの帰り道、一度寄ったことがある。
駐車料金は500円。 または1000円分のお買い物をすると停められるお店が並んでいるが、一箇所だけ無料で停めさせてくれるところがある。 これも2度目だからわかっていたこと。 お土産なども売っており、前回は少しお買い物もしたが今回は何も買わなかった。 戻って来たのも早かったし、ゴメンね、おばさん。
後は一路草津を目指し3時半に到着。 旅館組合の案内所で紹介してもらった 「旅館たむら」 へチェックイン。 1泊2食13800円。 12部屋のこじんまりとしたお宿で、結構いい感じ。 すぐ隣は地蔵の湯で、この旅館の源泉でもあるそうな。
草津温泉には大きな共同湯があり、その一つが西の河原露天風呂。 ここは大きな露天風呂だけらしい。 もう一つは大滝の湯。 たむらからはこちらの方が近いらしく、内湯とサウナ、そして露天風呂があると言うことでそちらへ向かった。 料金は800円。 ただし旅館で一割の割引券をもらえる。
浴衣に着替えてのんびりと歩くこと5分あまり。 大きなお風呂と露天風呂でさっぱりと山歩きの汗を流す。 あわせ湯ではなんと53度のお湯を体験。 少し足をつけただけで、アチチ・・・さすがにこれは熱すぎる。
湯上りの火照った体を冷ますべく湯畑へまわるが、なんと坂道の多いことよ。 良くテレビで見ているからそんなに新鮮味はないかな? 湯畑とは湯の花を採取する場所を意味するそうな。 温度を下げる意味もあるそうだが、豪快に流れ落ちる湯の滝でもまだ温度が高すぎるそうな。
宿へ帰ってくると、おとなりの地蔵の湯から大きな歌声。
♪♪ 草津良いと〜こ 一度〜は〜おいで ドッコイショ〜 ♪♪
どうやら湯もみをしているらしい。
「見てきぃ。」
「テレビでよう見てるさかい、ええわ。」
とばあさん。 そう言えば湯畑のすぐ側で湯もみのショーをしているところがあった。 ただしこちらは有料で500円。
夕食後、旅館のお風呂に入るが内湯は少し熱くて小さな露天風呂がちょうど良い湯加減であった。 テレビを見ているといつのまにか眠ってしまったようだ。
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