旅 日 記
弘前ロングステイ
十和田湖 奥入瀬渓流 2007年10月23日(火)
雨はあがっているが、道路は濡れている。 曇り空だが、これから良くなるのだろう。
おおまかな荷物は昨夜のうちに車へ積み込んでおいた。 そして早朝6時、18日間お世話になったマンションともお別れして車を出した。
初めて新聞配達の中学生に出会った。 ばあさんが、
「新聞配達のバイクの音が聞こえへんな〜。」
と言っていたが、自転車だから何も音がしなかったのか。 納得・・・。
一路十和田湖へ向かう。 温川温泉付近も今が盛りだろうか。 清流流れる渓谷にブナ林の黄葉・・・。 このあたりも素敵なところである。 奥入瀬渓流と比べても遜色ない? いや、これはいくらなんでも言い過ぎかな?
滝ノ沢展望台の付近も先日とは大違い、見事に紅葉している。 ようやく青空も広がってきたようだ。 十和田湖が朝の光に輝いている。
今日は御鼻部山とは反対に湖畔沿いの道を休屋へ向かう。 十和田ホテルの近くでは後ろの山が見事に色付いていた。 これを燃えていると言うのだろうか、山全体が真っ赤じゃん。
到着した休屋の駐車場にはまだ係員がいない。 後で払えばいいんだろ? 8時始発の十和田湖遊覧船で中山半島から御倉半島を巡ることにした。
少し冷たい風が吹いている。 寒いと言うばあさんを船内に残し、デッキに出てみる。 乙女の像が見えてきた。 そう言えば40数年前、あの像のところまで散歩したっけ・・・。 何とも懐かしい。
そしていよいよ美しい紅葉劇場の始まりとなる。 後ろのデッキだから風も当たらず、そんなに寒くない。 これは呼びに行かなくっちゃ〜。
遊覧船は中山半島の先端をなめるように進み、御倉半島まで、岸に近いところを進んでくれる。
岩をも覆いつくさんばかりの色とりどりの紅葉と緑との組み合わせ、そして小さな島もあり、少しさざなみが立つ美しく澄んだ真っ青な水面、湖を取り囲んでいる色付いた高い山々、またその上には青い空と白い雲、その全てを見事に照らし出してくれている優しい朝の太陽・・・これほど変化にとんだ景色もそんなにあるものではない。
そして帰りは休屋まで一直線。 え〜、もう終わり? 1時間の船旅はとても短く感じた。
さて奥入瀬渓流へ急ごう。 なにぶん今日は予定がタイトなのだ。 奥入瀬渓流では今回も石ヶ戸から雲井の滝までバスに乗り、歩く算段をしている。 バスの時間があり、急がねばならない。 え〜、瞰湖台に寄る時間もないの?
なのに銚子大滝に寄ったためにより厳しくなってしまった。 さすがに絶好の紅葉シーズン。 大型観光バスも多く、バスどうしのすれ違いにも支障をきたす狭い道路である。 その上道路際に駐車してある車にノロノロノロノロ、そしてイライライライラ。 なんとか9時35分発の時間ぎりぎり間に合った。 ふぅ〜・・・。
石ヶ戸もたくさんの観光バスと車だが、狭い隙間を見つけて車を停め、バスを待つ。 ところがこれだけ混雑しているとやはりJRの路線バスも10分ほど遅れてきた。 それもある程度は頭の中にあったが、なにがあるかはわからない。 10時過ぎ、雲井の滝からハイキングを開始した。
雲井の滝から少しさかのぼって、白布の滝へ。 白樺の林の奥に流れ落ちる一筋の滝。 今まで車で通過していたが、ゆっくり眺めるとこれもまたいいじゃん。
そして千筋の滝、九十九島、
阿修羅の流れ、
馬門岩とめぐり石ヶ戸まで1時間30分。
5年前は1時間足らずで歩いたっけ。 だがこの奥入瀬渓流を訪れるのも今日が最後かな? だからゆっくり楽しんだ結果である。
黄色に色付いたブナの木、高い山には真っ赤な紅葉、木々の間から時々顔を現すぽっかり浮かんだ白い雲と青い空、変化にとんだ川の流れ、またその川に横たう苔むし、朽ちた木や小さな島々・・・そんな渓流沿いの遊歩道をのんびりと散歩した。 この素晴らしい空間、そして雰囲気、なんと幸せなことよ。
写真を撮るのに夢中になっていた外国人の奥様、それを優しく見守っている陽気なご主人が手を振ってくれている。 存分に日本の秋を、そしてこの奥入瀬を楽しんでくださいな。
蔦温泉旅館の駐車場へ到着したのはちょうど12時。 あ〜、腹減った〜。 今日は朝が早かったし・・・。 蔦沼のほとりにベンチはなかったっけ? まあ、木道の丸太に座れないことはないが、先を急ぐことだし、それより腹ペコで待てない・・・と車の中でおにぎりの昼食。
え〜? 今日はいつもより一つ多いじゃん。
「うん、余ったお米を全部炊いたんや。」
蔦沼の紅葉はこんなものかな? 先日より色付きはかなり良くなっているが、旅館のパンフレットにある紅葉はこんなものではない。 もう少し期待をしていたから、少しがっかりである。
それよりその道中がなかなかの風情ではないか。 清流流れる小川に映り込む白樺の林・・・。 10分ほどの散歩道だが、大いに楽しめた。
最初は温泉にも入る予定をしていたがその時間もない。 5年前に入っているから、まあ、いいっか。
冬枯れの睡蓮沼や笠松峠を素通りして立ち寄った地獄沼でもようやく晩秋の気配が漂い始めている。 先日降った山の雪もほとんど消えたようだ。
この地獄沼には何度訪れた? なに? 4回目? そう考える今回は、なんと贅沢な旅だったことよ。
2時過ぎ、黒石インターチェンジから東北道を利用して南を目指す。 いよいよ青森ともお別れである。 高速道路に乗った途端、大きな 「おいわきやま」 が別れを惜しんでくれているのだろうか、くっきりと姿を現し、微笑んでいる。 しかしなぜか寂しい。 二人とも少ししんみり・・・。
古川インターチェンジから今日の宿、鳴子温泉郷の川渡温泉、越後屋旅館に到着したのは5時30分。 どうせ鳴子温泉はいっぱいだろうからと少し離れたところにした。 いや料金の問題? 一泊二食、9600円。
ゆっくり温泉に浸かり、忙しかった今日の疲れを癒す。 しかし、テレビのニュースは鳴子峡で落石事故があり、観光客が怪我をしたため、鳴子峡遊歩道が通行禁止になった・・・と伝えている。
それはないだろ? 明日行く予定じゃん。 しかし少し前にもそんなことがあり、今回は2度目だそうな。 明日は3度目? それも我々の頭の上に? それもありうる?
となれば、この規制ももっともなことかな? だがなんだか微妙・・・。
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