旅 日 記
湯快リゾート白浜御苑 2009年1月13日〜16日(火〜金)
ただ今1月13日、午後2時20分。 南紀白浜温泉、湯快リゾート白浜御苑の一室でパソコンに向かっている。
ばあさんの左膝がなかなか良くならない。 痛みやむくみが消えず力も入らないから重いものは持てず、階段の上り下りにも不自由をしている。 体調も日替わりで動悸やふらつくことも多く、気分の悪い日も多いようだ。
服用しているプレドニンはようやく3錠(15mg)にまで減ったが、その副作用に気を配らねばならず、予防の薬も服用しなければならない。 血管炎とはまことに厄介な病気である。
その左足には当初から痺れもあったようだが、それが右足にも及び挙句は背中へ。 最近では肩から腕にまで広がっているらしい。 神経痛? それともリュウマチ?
だが検査ではリュウマチ因子は見つかっていないそうな。 痺れについて医者は血管炎の因果関係とプレドニンの副作用の可能性を否定はしないまでも、実際のところその原因はわからないらしい。 その上プレドニンの服用は2錠(10mg)までは減らすが、今のところそれ以上減らすのは危険だと言う。 ならばこの痺れは治る見込みはない? おいおい、これは一体どうすれば良いの?
ならば一度温泉治療をやってみるか? しかし長逗留となると・・・湯治宿? それも出来れば自炊ができるところ? 普通の旅館では高くつくし・・・。 調べてみると神経痛やリュウマチには塩化物泉が良いらしい。 そう言えば各地で塩化物泉の温泉に何度か浸かったことがあるが、良く温まったっけ。
この時期北へ行くのは無理だし、近場で塩化物泉となると白浜温泉だろうか。 だが白浜温泉に自炊湯治宿はないそうな。 すぐ近くの椿温泉にあり一泊一人5250円。 自炊でその値段とは少し高くない? その上泉質が違うようである。
白浜温泉には一泊一人3000円くらいの素泊まりの宿もあるそうな。 それなら外食をしても一泊3食で一日5〜6000円もあれば過ごせる? でも毎度毎度外食やコンビニ弁当と言うのも味気ない。 それと 3000円程度の宿なら民宿のようなものかな? きれい好きのばあさんには無理なところ? ならばどうする?
そう言えばばあさん、数年前から一泊二食7800円の温泉宿、湯快リゾートに一度泊まってみたいと言っていたっけ。 だが私は7800円と言うからそれなりのところだろ?とあまり乗り気ではなく無視をしていた。 またなかなか予約も取れず、我々のように飛込みや直近の旅行計画ではなおさらのこと。
ところがその湯快リゾート、1月7日から2月28日まで5周年記念で一泊二食6800円のキャンペーンをすると言う。 ネットで検索したところ白浜には白浜御苑とホテル千畳があり、湯快リゾートの評判もそんなに悪くない。
そこで一ヶ月ほど前に白浜御苑を予約しておいた。 当初一週間の予定だったが、とりあえず3泊が適当なところかな? どんなところかもわからず、費用のこともある。 夕食朝食ともバイキングだし、どうせ同じメニューだろ? 毎日同じものでは飽きもくる? また温泉治療が功を奏する保障もない。 ならば今回は試験的?
13日の朝8時半出発。 白浜到着11時30分。 昼食の後白浜御苑に到着し、部屋の掃除が終わり準備が整った1時30分、チェックイン。 こちらも清掃が終わる2時を待ってばあさんが早速温泉へ向ったところ。 少しでも良くなることを期待したいが、さて・・・?
今回予約するときに湯治を目的にすること、少し足が悪いことなどを伝えていた。 9700円ならご希望の部屋を準備すると言われたが、それでは負担が大きすぎる。 最初は素泊まりで3000円くらいを考えていたし・・・。
ところがやはりご配慮をいただいたようでエレベーターを4階で下りてすぐの部屋は10畳と広く、普段 なら4〜5人部屋かな? 大きな窓からはホテル川久が見え、養殖いかだが浮かぶ青い海が広がっている。 この部屋で6800円とは安くない? いつも泊まっている旅館やホテルより数段立派な部屋。 バストイレ付きだしトイレはウォシュレットだし暖房便座までついている。 まあトイレは今時当然のことだろうか?
大浴場も含めてアメニティーも充実している。 バスタオルは勿論のこと、部屋にもドライヤーがあり至れり尽くせりである。 またお風呂場や2階にはマッサージ器が数台あり無料で使える。 100円入れなくても良いのである。 また卓球台、お昼間のカラオケ、インターネットなど、全て無料で利用できるそうな。
浴衣は各自のサイズのものをロビーで選び、部屋へ入るとすでに布団は敷いてあるのが他の旅館と違うところ。 それはそれで気を使う必要もなく、我々にはありがたい。 チェックインは12時を過ぎて部屋の掃除が終わり次第利用でき、チェックアウトは12時。 このサービスでなんと6800円。 いや通常価格の 7800円でも値打ちはある。
朝食、夕食ともにバイキング。 ただ朝食は満足できても夕食はイマイチかな? しかし思っていたより品数は多い。 ただ高級な食材を使わなくても、いや使えないだろうが、味付けとかメニューなどはもう少し改善の余地はあるかな? とは言え普通の旅館食では量が多すぎて食べきれない我々にはちょうど良く、3連泊でも満足できたのだから、これ以上を望むのは贅沢と言うものだろう。
もっとも追加料理も用意してあり、蟹の食べ放題と言うプランもあった。 また12800円からの創作料理のプランもあり、料金次第では選択肢はいろいろあるらしい。 しかしそうなると私なら混み合うここより他のホテルを選ぶかな?
部屋の掃除も毎日丁寧にしてくれる。 連泊なのだから・・・と言う感覚は全くないらしい。 掃除の時間も気を使ってくれ、かえって恐縮させられた。 また温泉も掃除と男女入れ替えのため11時から2時、夜中1時から2時以外はいつでも利用でき、露天風呂やサウナもあり申し分ない。 シーズンオフにもかかわらず、毎日ほぼ満室と言うのもうなづける。
経営が破綻した施設を買い取って改装し、徹底した合理化でこの価格を実現させたと言う。 若いスタッフも最低限の人数なのだろうが、忙しく懸命に接客している姿には好感が持てる。 徹底してその気になればここまでできるんだ・・・。
今回は観光が目的の旅ではないから我々のいつもの旅行とは大いに異なる。 ばあさんは一日4〜5回の入浴、その他の時間は入院中からはまっているクロスワードの雑誌とにらめっこ。 私はたまにパソコンを開き海を眺め、ただただボケ〜と時間をつぶしている。
だが昼食をとらないわけにはいかない。 いや我が家のばあさんのこと、バイキングの朝食をしっかり食べて昼食はコーヒーまたは紅茶とケーキで済ませるから調べておけとのご命令。 それってマジ? このホテルでも昼食は取れるだろ?
ただ到着した日はクエ鍋を食べる? そう言えば先日テレビで見たっけ。 そりゃ〜私も一度食べてみたかったけど・・・。 そこでとれとれとれ市場の近くのいただき亭へ。 クエと言ってもクエとハタとを掛け合わせた養殖ものだそうで2980円。 だが値段も値段、やはり河豚には勝てない?
二日目、部屋から見た夜明けの白浜の海。 シルエットのように見えているのはホテル川久。
昼食に千畳敷近くのカフェレストラン 「タントクワント」 へ出かけた。 ケーキにコーヒーのはずが・・・なに? ピザが食べたい? やはりお昼になるとおなかがすく? 朝食をあれだけ食べたのに? ならば私もランチにしよう。
いやはや、我々はなんと卑しい夫婦なりや。 勿論食後のコーヒー、ケーキも。 お店の良い雰囲気にも癒されてばあさん、満面の笑顔。 いろいろ調べておいて良かった〜。
その帰りに三段壁へ回ってみた。
今までにも何度か訪れていたが、始めてエレベーターで乗って洞窟の中へ、押し寄せる波の迫力に圧倒される。 源平合戦で源氏に加勢した熊野水軍の舟隠し場だったそうな。
ついでに千畳敷へも。 こちらも何度か訪れているところ。 まあついでですから・・・。
帰り道、平草原公園から見た白良浜。 この公園は桜の名所だそうな。
三日目、買い物に出かけたついでに近くの円月島へ寄り道する。 雲が多く、とても寒い。
立ち寄った白良浜の砂防ネットがより一層、寒さを鼓舞しているようだ。 冬の強風は想像を超えるものがあるのだろう。
小さなケーキ屋さんで買ったケーキと近くで売っていた目はり寿司が昼食となる。 これで予定通り? ドケチばあさんの面目躍如? でもゆっくりくつろいで部屋でいただくのもまたいいかな? しかしティーバックはあるもののカップがないじゃん。 湯飲みで飲んだ紅茶、これもまた一興?
さて最終日、部屋の窓からは快晴の空と真っ青な海が見えている。 今日は暖かくなりそうである。
朝風呂から上がってきたばあさん、
「ええ天気やし、どっかドライブするとこない?」
おいおい、お昼までゆっくりしてもう一度お風呂に入り、とれとれ市場へ寄って海鮮丼の昼食。 そしてそのまま高速道路で帰る予定ではなかったの?
ここしばらく寒い日が続き、風が強く、海では白波が立ち、昨日などは雪が舞っていた。 白浜では珍しい? なのにこの青空、そしてこの天気。 ならばばあさんのその気持ち、わからないでもない? そこで 10時過ぎにチェックアウトして南を目指すことにした。
道中、快晴の空の下の円月島。 なんだか別物に見えるから天気の力はすごいね〜。
すさみの枯木灘を右に見ながらの快適なドライブである。 キラキラと輝く大きな海、これはもう春到来?
やがて串本の橋杭岩に到着した。 1月とは思えないとても暖かな日和である。 明るい太陽の光に輝く青い海に、ばあさんもご機嫌である。

前回行った勝浦駅前の母大でまぐろの昼食後、新宮から熊野、そして途中には雪が残っている国道169号線を走り、帰り着いたのは午後7時になっていた。
ところで湯治の効果はあったの? なに? 少しは良くなった気がする? え〜、気がするだけ? まあ、三日くらいで治るような病気でもないだろうか。
それよりばあさんに疲れた様子は無く、一安心である。 まあ、ドライブはご自分で言い出したこと。 それ以上に温泉三昧とこんなに青い海を見たら、元気がでてきた?
ならばまた湯治に出かけますか。 これでは日本の国と同じように、我が家も財政破綻の危機におちいる可能性大である。
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