旅 日 記


旭川&釧路 ロングステイ


函館&エピローグ 2009年10月16日(金)〜17日(土)


 さて、今日が北海道最後の日である。 朝食は函館朝市で食べることにした。 朝市はホテルの窓から見えているが、ばあさんが歩くには少し遠い? どうせ朝市の駐車場まで車で移動するのならチェックアウトしたほうがいいだろう。

 そこで8時前にホテルを後にする。 まずは朝市を少しばかり冷やかし気分でお散歩。 だが何も買う物はない。 いや一つだけ、ピュアホワイトを買った。 なに? お魚ではなく野菜?

 白いトウモロコシでとても甘いそうな。 だが今まで行ったスーパーなどで捜したがどこにも売っていない。 なに? 一本200円? 旭川や釧路で買ったのは一本70〜80円、と言うことはやはり高級品のようだ。 しかしけちなばあさん、

 「いっぺん食べてみなわからんやろ。」

 と・・・なに? 一本だけ? ちなみに帰ってから食べたばあさん、

 「これ、甘うておいしいやん。 もう一本、買うてきたらよかったわ。」

 200円なのにたったのもう1本だけかい!


 一軒の食堂に入り、イカ素麺定食を注文。 初めて食するイカ素麺。 イカ刺しはわさびと醤油だが、イカ素麺はもっと細く切り、だし醤油で食べるそうな。 これがまたうまい。 これを朝食で食するとは・・・函館のお人はなんと贅沢なんだろう。


 さて、函館市内観光と言えばまずは五稜郭タワーだろうか。 9時を少し回ったところなのに早くも観光バスがずらりと並び、かなりの人で賑わっている。 修学旅行の高校生の一団。 大阪弁じゃん。 なに? 四条畷高校?

 「角さんの後輩かいな。」

 「そうです。 チチンプイプイ!」

 ちなみにちちんぷいぷいとは大阪毎日放送のテレビ番組である。

 展望台からは五角形の五稜郭が真下に見え、函館市内を360度見渡せる。 あれが昨夜行った函館山か〜。

 次は教会などがある旧市街へ。 石畳の坂道を登ってみたが、神戸とあまり変わらない? いや、神戸北野の方が情緒がある? まあ、どちらにしても我々夫婦にはあまり興味のないところ。

 それより車を洗いたい。 3度ほど洗車はしたが、旭川から行った大雪高原の泥道で汚れたタイヤがいまだに真っ白な状態なのだ。 北海道の汚れは北海道で落として帰りたい? 今日は天気も良いことだし・・・。

 そこで赤レンガ倉庫群の近くのガソリンスタンドで洗車をお願いした。

 「特にタイヤを洗っておいて。 ついでに少し散歩してくるから停めておいてもいい?」

 優しい親切な青年が快く承知してくれた。

 ばあさん、目の前の金森赤レンガ倉庫のショップでまたまたお買い物。

 「せやからこんなとこへ連れてきたらあかんやん。」

 「そんなん知らんがな。」

 戻ってみると車もタイヤもピッカピカ。 あ〜、すっきりした〜。 お兄さん、ありがとう。


 なに? またソフトクリーム? え〜、湯の川温泉まで行くの? ガイドブックで見つけたらしい。 コーヒールームきくちだそうな。 まあ、今日は時間もたっぷりあることだし、ご案内させていただきましょう。

 久しぶりにのんびりとコーヒータイム。 ソフトクリームもおいしかったようで・・・。

 「北海道へ来てソフトクリーム、いったい何個食べたんや?」

 「そんなん知らん、わからんほど食べたやろか。 せやけどこんなおいしいもん食べへんかったら、何しに北海道まで来たかわからんやろ。」

 ふ〜ん・・・そう言うものですか・・・。

 お店のお手伝いをしている若い娘さんに聞いてみると・・・なに? 旭川も釧路も行ったことがない? 行きたくても遠すぎて・・・だそうな。 北海道に住んでいてもそうなのだ・・・。 そう考えると我々はなんと幸せなことよ。


 昼食は五島軒のカレーにしようとまた旧市街へ。 ところが立派なレストランで驚いた。 何分二人ともジーパンとTシャツのラフな格好。 その上履いているのはツッカケじゃん。 蝶ネクタイをした正装の紳士が案内してくれた。

 「こんな格好で大丈夫ですか?」

 「いえいえ、とんでもございません。」

 とは言ってくれたが、本当のところは馬鹿にされてた?

 カレーとハヤシライスを注文。 これがまた結構なお味で・・・。


 これで函館観光終了、半日余りの滞在だったが夜景も見られたし、イカ素麺も食べられたし、思い残すことなく北へ向かった。 時間もあることだし、もう一度大沼か洞爺湖の船に乗りに行くか? ところが大沼が近くなったところで突然、大雨が降ってきた。

 「車を洗うからやん。」

 「せやけど、あんなええ天気やったで〜。」

 そしてその雨は長万部まで断続的に降り続くことになる。 これでは洞爺湖へ行っても仕方がない。

 しかし今夜のフェリーは23時30分、ならばと高速道路ではなく、国道5号線を走ることにした。 ところがこれがまたまた大正解。 蘭越町の手前あたりからニセコまでの沿道では山々が見事に色付いている。

 北海道と言うところは最後の最後まで大いに楽しませてくれる、サービス満点のところのようだ。


 夕闇が迫るころニセコに到着。 フェリーでお風呂に入るより温泉でさっぱりしていこう・・・とニセコ綺羅の湯で汗を流し、小樽には8時前に到着。

 夕食後、まだ早いがフェリー乗り場で出航を待つことにし、23時30分、楽しかった北海道の地に別れを告げ、一路舞鶴を目指して出航した。


 17日、午後9時、予定通り舞鶴港に入港、高速道路を利用して全走行距離7950Kmを無事走り終え、日付が変わる少し前に帰り着いた。

 日本海は天候も悪く少しは波もあったが、ばあさんが酔い止めの薬を飲むこともなく、またこの旅行中を通して体の変調も見られなかったのは何よりのこと。

 それにしても35日間は長いようだが全くその意識は無く、アッという間であった。 こんなに楽しくて充実した旅はこれでもうおしまいかな? そう考えるとなんだか寂しく感じる。


 ところでばあさんは体重が2Kgも増えたそうな。 あれだけソフトクリームやケーキを食べればそれも当然のことだろう。 私? 今回はビール抜きの生活でもあり、全く変わりなし。

 休養もたっぷりで日程も楽だったし、往復も楽をさせてもらい、大好きな紅葉も体一杯楽しんだことだし、もう十二分に満足して放心状態である。 今はもうどこへも行きたくない、いや、他に行くところなどあるの?

 さて、この先次の旅への意欲が湧く日は来るのだろうか・・・?


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