旅 日 記
阿蘇ロングステイ
御船山楽園 長崎 2011年4月26日(火)
モーニングコールは大きなウグイスの鳴き声であった。 すぐそこにいるの? カーテンを開けると穏やかな海に散りばめられた九十九島が目覚めをより一層爽やかにしてくれる。 青い海に浮かぶ大きな島、小さな島、見上げれば青い空、そして新緑の中に咲く可憐なつつじの花・・・春だね〜。

9時過ぎ、チェックアウト。 満開の白い藤の花が別れを惜しんでくれているようだ。
もう一つのつつじの名所、それは武雄市にある御船山楽園である。 その昔、鍋島藩が造営した歴史ある庭園で、5000本と言う桜も見事だそうな。
10時過ぎに到着。 たくさんの人で賑わっていた。 まずまずのお天気だが風は少し冷たい。 早速車椅子を借りて坂道を登っていく。 一汗かいた体に爽やかな風が心地良く吹き抜けてゆく。 だがその風以上に、目の前に現れた景観が汗を吹き飛ばしてくれた。
御船山の岩山を借景に美しいお庭が広がっている。 いや、お庭と言うにはすごすぎる。 確かに造園されているのだろうが、それ以上に見事に手入れされたつつじがえも言われぬ雰囲気をかもし出し、見るものを圧倒している。
その見事なつつじだけでも十分なのに、まだまだ元気な八重桜も満開。 そのどちらもが競い合っているようだ。
ばあさん、そんな雰囲気に誘われたのか、たまらず少し歩きたいと言いだした。
「ちょっと登りやで〜。 大丈夫か?」
「ボチボチ歩くわ。」
そんな彼女に手を差し伸べ、ゆっくりゆっくりと歩を進める。 手が届くような近さで華やかに咲き競う桜やつつじの花を愛でるばあさんの笑顔・・・。
あまりにもゆっくりしすぎ、予定していた武雄温泉、殿様湯で湯浴みする時間が無くなってしまった。 仕方がない・・・と外観だけを見て通過。
さて、長崎へ急ごう。 長崎と言えば・・・昼食はチャンポンと皿うどんかな? そこで四海楼へ。 だがどちらも・・・? チャンポンはボリュームたっぷりだが味はもう一つ? 皿うどんはうどんではなく揚げソバを使ったあんかけ焼きそば?
この長崎へ来た本来の目的、それはグラバー園。 ばあさんが是非行ってみたいそうな。 修学旅行以来? それは私とて同じこと。 しかし足の悪いばあさんをどうやって連れて行く?
そこでいろいろ調べた結果、市電の一駅先、石橋駅の近くからグラバースカイロードとエレベーターが設置されており、最上階まで行けるそうな。 また園内では車椅子の貸し出しもあるらしい。
四海楼では車を市営の駐車場に停めた。 しかしその駐車場からグラバースカイロードの乗り場までは 300mほど。 ばあさんが歩くには遠すぎる? また石橋駅周辺には駐車場も無いらしい。 そこでタクシーで移動することにした。
タクシーの運転手は狭い道を乗り場まで送ってくれた。 エレベーターを下り、連絡路を少し歩けば入場口。 なんと借りた車椅子は電動じゃん。 それだけ急な坂道なのだろう。
車椅子で少し下ったところがグラバー邸。 ここは見覚えがある。 ばあさんも思い出したようだ。
しかし先ほど入った入場口では少し変な感じがしていた。 その昔、このグラバー邸の上には何かあったっけ? ただ知らなかっただけ? 何年前の話? そう言えば皆さん、下からエスカレーターで登ってきてるじゃん。
福岡から来たと言う可愛いお嬢さん二人が晴れやかなドレス姿で散歩していた。 レトロな衣装の貸し出しサービスがあるようで、若い子にはさぞかし良い思い出になることだろう。
緩やかな坂道を下っていく。 雲が多くなり、風も強くなってきた。 見下ろせば長崎の港、そしてこれから向かう稲佐山が見えている。
登りは設置してあるエスカレーターに車椅子ごと乗り、出発点まで戻れる。 これは楽ちん楽ちん。
夕食はこれも長崎名物、卓袱料理の予定。 それまでの時間、出島ワーフと中華街をブラブラと散策することにした。 その移動もタクシーを利用。 駐車場を探すのも大変だろう。
出島ワーフは人影も少なく、閑散としていた。 少しばかりのお散歩とばあさんのお得意、お土産屋さんのウインドーショッピング。 雰囲気だけを味わいタクシーで移動。
長崎の中華街は神戸の南京町より少し狭いようで人もそんなに多くない。 夕食前では飲食もできず、また特に買うものも無く、ただブラブラぶらぶら・・・そう言えばそんな歌があったけ? 長崎ブラブラ節。 こう言うことを歌ったのか? そんな訳ないっか〜・・・。
タクシーで四海楼近くの市営駐車場まで戻り、改めてマイカーで移動する。 卓袱料理は思案橋近くの ”浜勝” でいただくことにした。 お店の前に契約駐車場がある。
一番安いぶらぶら卓袱(3570円)を注文。 何分年寄りのこと、それで十分だろ? 夕べは少し食べ過ぎたことだし・・・。 この卓袱料理、なんだか京懐石に似てるかな? 変わっているところはまず始めにお吸い物が出てくること、それと最後にお汁粉が出てくることくらいかな?
稲佐山へはロープウェイもあるが車でも登れる。 何分足の悪いばあさんのこと、やはり車移動だろう。 稲佐山展望台には7時前に到着したが屋上に出ると風がとても強く、時々突風が吹き荒れる。 カメラが三脚ごと吹き飛ばされそう・・・。
一階下はガラス張りになっていて椅子に座ったばあさん、
「ここからでも十分きれいやで〜。」
と笑っている。 だが写真を撮るにはガラス越しでは・・・。 まあ、それもしっかり撮れていればの話ではある。 さて・・・?

この稲佐山からの夜景は日本三大夜景の一つだそうな。 あと二つは一昨年に行った函館山と六甲山からの神戸の夜景。 六甲からは何度も見ているからこれで全てを見たことになるが・・・さて、どこが一番だろうか? やはり何度も見ている六甲・・・かな?
あとは高速道路で熊本まで。 10時半、無事帰着。 充実した大満足の二日間であった。
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