旅 日 記


釧路ロングステイ


プロローグ 2011年7月19日(火)


 私は夏の暑さに特別弱く、またばあさんは病気のこともあり、昨年の夏には体調を崩していた。

 「今年はどっか避暑に行きたいな〜。」
 「ほな北海道か? それも避暑に行くんやったら札幌や旭川や無うて釧路やろか?」

 と話をしていたのが5月の終わりごろのこと。 ところが例年より暑くなるのが早く、6月だと言うのに猛暑日を記録する始末。 そのせいかどうかはわからないが、ばあさんが体調を崩し、間質性肺炎を再発してしまった。 これは旅行などとのんきなことを言っている場合ではない。

 「北海道へ行こうと思っていたんだけど、無理ですよね〜。」

 と主治医に愚痴をこぼしたばあさん。

 「それは無理でしょう。」

 「・・・、・・・。」


 7月に入ってもなんだか冴えない状態が続いていた。 診察日の7月14日、少しは顔色も良くなっていたが、私もばあさんもとうに諦めていた。

 ところが先生、

 「北海道はどうしました? 行ってきたの?」

 「とんでもないですよ。 とうに諦めてます。」

 「そんなこと言わないで行ってきたら? いや是非行ってきなさい。」

 「本当ですか?」


 血液検査とレントゲンでも元の状態に戻っているらしい。 先生も旅行でもしたら元気が出てくると勧めて下さったのかも知れない。 ならば出かけるか? いや、ここはなんとしてでも出かけなくっちゃ〜・・・先生のご好意を無駄にすれば、それこそ罰が当る?

 そこで早速レオパレスへ。 7月始めのころには我々の条件にあった部屋も結構あったのに、さすがこの時期、空いている部屋は2部屋しかない。 この際である。 そんな贅沢は言っていられない・・・とその一つを契約した。

 期間は思い切って8月末までにし、21日から43日間で諸経費込み148100円。 割引の部屋も結構あったのだが、今はもう無い。 その上この7月から二人で利用する場合、一日100円の割り増し料金も取るの?

 ところが出発を前にして大型の台風6号が日本列島に接近してきたではないか。 何分怖がりなばあさんのことである。

 「出発を一日早めよか?」

 「そうしてくれる? その方が安心やし・・・。」

 そこで19日の新潟発小樽行き新日本海フェリーに乗船。 比較的穏やかな海で揺れも少なく、なんと美しい夕日まで見られたではないか。 ところが、まさかと思っていたからカメラは車の中じゃん。 そこで仕方なくコンパクトカメラで撮った写真がこれである。

 翌20日午前4時半、無事小樽に入港。 ところがこの日は水曜日。 レオパレスは水曜日が休日で鍵を受け取ることが出来ない。

 ばあさんの顔色はさえず、体調もあまり良くなさそうで今回もなんだか不安いっぱいのスタートである。 まあ、観光旅行と言うよりは避暑と休養が目的の旅でもあり、ここはのんびりといきましょうか。


ファーム富田 2011年7月20日(水)
摩周湖 2011年7月26日(火)
裏摩周と神の子池 2011年7月28日(木)
知床五湖 2011年8月4日(木)〜5日(金)
北太平洋シーサイドライン 2011年8月12日(金)
釧路市湿原展望台 2011年8月24日(水)
阿寒湖 オンネトー 2011年8月27日(土)
釧路川カヌー下り 2011年8月28日(日)
エピローグ 2011年8月30日(火)


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