旅 日 記
釧路ロングステイ
北太平洋シーサイドライン 2011年8月12日(金)
今朝は見事に晴れ上がり、格好のドライブ日和。 私にはもう一度走りたい道がある。 それは北太平洋シーサイドライン。 この前は見事な草紅葉の時期であった。 その草紅葉と対照的な美しい深緑の丘、そしてキラキラ輝く海が目に焼きついている。 これが緑一色の季節にはどんな風景を見せてくれるのだろう。
今回も国道44号線の茶内からMGロードへ入る。
「なんでMGロードて言うん?」
「そんなん知らんわ。」
ほどなく霧多布湿原センター。 トイレをお借りして、2階の喫茶室で広い霧多布湿原を眺めながら、のんびりとおいしい牛乳をいただく。

太陽が燦燦と降り注ぎ、とにかく暑い。 当然冷房施設などなく、開けた天窓からの風だけが頼りだが、その風も弱弱しそうだ。 聞いてみるとMGロードとは、
Marshy Grassland Road
その頭文字をとったもので、その意味は湿原の道だそうな。
花には遅いだろうが霧多布にも寄ってみた。 海はあくまでも青く、吹き付ける海風が心地良い。
少しばかりだが、まだ健気に咲いている草花を愛でながら車椅子を押す。 聞いたところ、この霧多布では白い花から黄色い花、そして紫の花になって終わりを告げるそうだ。 白い花はワタスゲ? 黄色い花はエゾカンゾウ? そして紫はヒオウギアヤメ? そして今、わずかに残るタチキボウシの紫が、夏の最後を飾ろうとしているのだろうか。
やはり見ごろはエゾカンゾウ、ヒオウギアヤメが咲く7月の始め頃らしい。 それでもばあさん、もう遅いお花畑を日傘を差してのんびりと、車椅子でのお散歩を楽しんでくれたようだ。 この時期まで残ってくれた一株のエゾカンゾウ・・・まあ、これで良しとしますか・・・。
北太平洋シーサイドラインで根室を目指す。 雲ひとつ無い青空と群青色の海、打ち寄せる白波、砂浜に遊ぶカモメたち、牧場の沼には馬たちの姿も。 もう最高の気分である。
玉砂利の広場に昆布を干す漁師さんの姿・・・こうやって干すのか・・・。
さて昼食だが、ばあさん、根室でサンマロールを食べると言う。 サンマの握り寿司に昆布をまいたものだが、まあ、こんなものかな?
帰りも同じ道を快適にドライブ・・・のはずが、なんだか空模様が怪しくなってきた。 遠くで聞こえるのは雷鳴? やがて真っ黒な雲の合間から小雨が落ちてきた。 釧路根室地方は今日一日、晴れの予報ではなかったっけ? 快晴と曇り空ではこれほどに変るものなの? 冴えない表情の海を眺めながらのシーサイドドライブに少しがっかり。
琵琶瀬展望台では緑一色の湿原が見られたが、この曇り空では魅力半減? 申し訳無さげに一輪のハマナスの花が咲いていた。 夏の終わりを伝えてくれているのだろうか?
やがてあやめが原。 人の姿も無く、いかにも寂しげな夕暮れ時である。 あでやかにヒオウギアヤメが咲くのは6月末から7月始めの頃らしいが我々が見ることはこの先、もう無いだろうか。 いや、この道を走るのも今日が最後かも? ちょっとセンチな気分で厚岸から釧路を目指した。
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