旅 日 記
釧路ロングステイ
釧路川カヌー下り 2011年8月28日(日)
私には今回、是非体験してみたいことがある。 それは釧路川をカヌーで下ること。 怖がりなばあさんだから乗ってくれるわけは無く、当然一人である。 だが、同じなら好天の日に乗りたい。 ところがこの2週間ほど、なかなか晴れてくれない。
間も無く釧路を離れなければならなくなったギリギリになって、ようやく二日続けて晴天との予報。 まさにラストチャンスである。
ネットで調べると釧路川をカヌーで下るのにもいろいろあるそうな。 屈斜路湖周辺、塘路湖から細岡まで、細岡から遠矢までとおおまかには三つのコースだろうか。
だが、釧路湿原の中を下るのだから普通に考えれば塘路湖から細岡までが一般的かな? だがいろいろ見ているうちに考えるのもなんだか面倒になってきた。 また、業者も結構あるようだし・・・。
どこでもいいっか・・・とそのうちの一軒に電話。 一人でも大丈夫だと言い、料金はネットでは一人なら14000円とあったが12000円で良いとのこと。 また28日の日曜日の午後2時半からは空いているらしい。 そこでお願いすることにした。
2時前に到着した細岡のカヌー乗り場。 ここは何度も通り、寄ってもみたところ。 ところが太陽が照りつけ、とても暑い。 今回、必要無いだろうと帽子も持ってきていない。 まあ、なんとかなるかな?
2時半、お世話になるガイドさんと会い、彼の車で塘路湖まで行く。 道中聞いてみると、そのガイドさんは釧路在住の福岡さんと言い、たった一人で営業されておられるそうで、ホームページにはその名前が ReRa レラ とあった。
塘路湖で少しばかりのレクチャーを受け、いよいよカヌーで湖へ漕ぎ出す。 若い頃ボートにはよく乗ったがカヌーは初体験である。 しかし進行方向がボートとは全く逆なだけで、なんの違和感も無い。
漕ぎ出した塘路湖ではたくさんの水草をかき分けるように進む。 シラルトロ湖で見たものも同じだそうで、この水草はヒシだそうな。 そう言えば子供の頃、近くの池でよく泳いだものだが、その池でヒシを取って食べたっけ。 だが、こちらのヒシはとても硬く、茹でても割るのに苦労するそうな。
カルガモの親子だろうか、釧路川に向かう我々をお見送り? ただただゆっくりと、のんびり漕いで行く。 3時が近くなると太陽もその輝きを弱め、帽子など全く必要ない。 そよ吹く風も心地良く、暑さなど全く感じない。
ようやく塘路湖を離れたようだ。 これが釧路川? だがそれはまだ釧路川の支流だそうで、その細い川を奥深くまで入り込む。 全く音が無い。 時々枯れ朽ちて横たわる木がカヌーの底をこする。 水面に写る緑の草むらがなんともいい感じ。 なんだか秘境の中へ迷い込んだようだ。 これが釧路湿原の奥深さ、そして魅力なのだろう。
やがて広い川に出た。 これが釧路川だと言う。 ゆったりと流れる川に身をゆだね、のんびりと下ってゆく。 晴れた日も良いが、曇り空や小雨が降れば降ったでその雰囲気が変ってくると言い、霧に浮かぶ釧路川も風情があるそうな。 なんだか少しは想像がつくような気もする。
鹿が顔を覗かせ、トンボが舞い、カルガモが優雅に泳ぎ、かわせみまで飛んできた。 まだ少し高い夕日に水面がキラキラと輝き、豊かな緑の中に垣間見える枯木がまた良い雰囲気をかもし出し、咲いている可憐な草花も・・・。 だが釧路湿原の生態を考えるとその全てが良いとは言えないようで、そんな話も存分に聞かせていただいた。
ガイドの福岡さんには大変お世話になり、感謝以外無い。 カヌーの運行にはほとんど協力することも無く、ただただのんびりとカメラのシャッターを切るだけで楽をさせていただいた。 最初に、
「今夜は少し筋肉痛かも知れませんが・・・。」
とおっしゃっていたのだが、何のことは無い、これじゃ〜筋肉痛になる訳ないじゃん。 ならば思い出作りにもう少し体を使っておくべきだったかな?
やがて細岡のカヌー乗り場が見えてきた。 2時間の舟遊びのフィナーレと共に、今回の釧路の旅も終わろうとしている。 もう一度この釧路川を、また違ったシチュエーションで下ってみたいものだが、その機会は来るのだろうか?
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