旅 日 記


弘前城の桜 最後のみちのく?


小岩井の桜 2012年5月6日(日)


 5月に入って1日の好天を最後に悪天候が続いている。 2日には山形へ行く予定をしていた。 ところが朝から曇り空で午後からは雨との予報。 ならば諦めよう。 山形までは距離もあることだし、また前日まで3日連続で出歩いていた疲れもあり、無理をしない方が無難かな?

 そこでお土産も買いたいと言うばあさんにせがまれて田沢湖ハーブガーデンへ。 田沢湖も一周して村の物産館で昼食。 ところが雨が降るどころか晴れてきたではないか。 これなら山形へ行けば良かったかな?

 田沢湖の周りはブナの木が芽吹き始め、その黄緑色がまことに鮮やかである。 来た時にはまだ冬枯れ状態だったけど・・・。 桜も一気に咲くほどの陽気だったし、それもうなづける。 自然の営みとはまことに力強い。



 3日は一日中大荒れで宿から一歩も出なかった。 4日も雨が降ったりやんだり。 連休後半はとんでもない天気模様のようだ。 そうなるとここ露天風呂水沢温泉が大賑わいになる。 どこへも行けないのなら日帰り温泉でも・・・と言うところだろうか。

 ようやく満開が近くなった水沢温泉の桜だが、そこへこの雨と風。 大丈夫だろうか? 同宿のお方が行かれた4日の角館はすでに葉桜だったそうな。 ところがひどい混雑で食事をするにも一苦労した・・・と嘆いておられた。 そんな話に耳をかたむけながら我々はの〜んびり。 弘前の桜はどうなっているのだろう。



 5日も朝から雨・・・私にはもう一箇所、見たい桜がある。 それは小岩井の一本桜。 雪の岩手山をバックに咲いているそうな。 なに? 2日に咲き始めて4日に満開? そこへこの雨である。 桜だけ見ても岩手山が見えなければ魅力は無い? だが明後日にはこの水沢温泉を後にする。 明日の天気が気にかかるが・・・微妙?

 1階のラウンジでパソコンを開き、天気予報とにらめっこ。 横でコーヒーを飲み、新聞を見ていたばあさん、

 「横手の道の駅で催し物をやってるそうやから、行こ。」

 毎日閉じ込められていてはその気持ちもわからないではない。 横手へ行くのならその先、湯沢町から少し行ったところに七代佐藤養助商店の本店がある。 稲庭うどんは何度か食べているが、本店で食べるのも一興? 帰りにその道の駅十文字へ寄ればいいし・・・と出かけることにした。

 まずは角館を目指すが渋滞が気にかかるところ。 そこで裏道へ向かうと偶然にも横手への標識が現れた。 これは行くしかないだろ? みずほの里ロードと言う農道だそうな。 小雨に洗われ、新緑がとても新鮮で目に優しい山の中の道を快走。

 りんご畑が続いている。 白い花が咲いていた。 りんごの花をじっくりと見たのは初めてかな? その下には養蜂箱。 蜜蜂さんもこの雨では仕事にならない?


 七代佐藤養助本店では・・・なに? 40分待ち? これは驚いた。 こんな田舎なのに・・・。 さすがゴールデンウィーク? それにしても横手から1時間はかかったが・・・。 その稲庭うどん、秋田で食べたのと変わらない? いや、さすがにおいしかった? 良く分からないが・・・。 道の駅十文字に立ち寄り、5時前帰着。

 天気予報では明日6日の朝は晴れると言う。 なに? 昼から雨? どう言うこと? だがここは出かけるしかないだろ?



 ゴールデンウィーク最終日の5月6日、皆が待ち望んでいた久しぶりの青空である。 小岩井も混み合うことだろう。 そこで5時に飛び出した。

 田沢湖の上には見事な雲海が広がっている。 水沢温泉の桜も満開だし・・・。 だがここは帰りにゆっくり見ることにして小岩井へ急いだ。

 6時、小岩井に到着。 まずは一本桜だと・・・しかし早朝なのに駐車場には長い車の列ができていた。 そこでUターンして手前の駐車場から車椅子で向うことにしたのだが・・・10分いや15分ほどかかったかな? ところがこれ、渋滞ではなく路上駐車のようで仕事のトラック、身動きがとれない。 だがもはや諦め顔・・・。

 薄くかかっていた霧が晴れると岩手山を背景に真っ青な空と一本桜・・・これは絵になるね〜。 しかし、はやり少し遅いかな? まあ、あれだけの雨風に耐えたのだから仕方がないだろう。 4日には満開だったと言うし・・・。

 だが小岩井の桜はこれだけでは無かったのである。 小岩井農場の周辺にも満開の桜・・・雪山を従えているのは牛舎だろうか、それとサイロなど、敷地内にさりげなく咲いている桜もまたいいじゃん。

 また道路際にも見事な桜並木があり、ここでも岩手山が背景となっている。 これは全く知らなかったから、なんだか得をした気分であった。

 ところが8時をまわると雲が広がり、瞬く間に岩手山を隠してしまった。 この数時間の晴天はなんだったの? 奇跡? 神様の贈り物? 我々は貴重なものを見せていただいたらしい。 感謝、感謝。


 この旅の締めくくりは水沢温泉郷の桜になったが・・・なに? まだ10時過ぎじゃん。 まあ、今日は朝早くに出かけたからね〜。 こんなことができるのも長逗留の良いところ・・・かな?

 道路沿いには桜並木が続き、曇り空ながら秋田駒ケ岳をバックにした桜・・・田沢湖と桜・・・これは良い勝負? 少し濃いピンクの桜は品種が違うのかな?

 しかし、さすがに昨日までの風と雨である。 峠は過ぎているようだ。 まあ、良くぞ耐えてくれたと褒めてやるべきなのかも知れない。 そこで一句。

 ・・・雨に耐え 水沢ざくら ひとひらら・・・

 ばあさん、

 「もうひとつやな〜。」

 やっぱり・・・俳句はむつかしい。


 写真を撮っていた時のこと。 カメラを構えていて木の根っこか何かにつまづいて転んでしまった。 大事には至らなかったが手のひらから少し血が出ている。 それより腰をひねったようで前後左右に回すと痛い、いや回らない。 だがそろりそろりとは歩くことは出来るから大丈夫かな?

 なんとか車を運転して宿へ戻り、早速温泉でゆっくりと温める。 明日帰る予定だが最悪延長するか? 部屋は空いているそうだ。

 夕方、3回目の温泉からあがると回らなかった腰が左右にはどうにか動く。 前後はまだダメだけど・・・。 明日の朝、様子を見て決めるとしよう。

 寝る前にもう一度温泉へ。 少しは楽になったようだが、さて・・・?


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