◇立山 PART-2 有峰湖 安房峠 2000. 10. 18 (水)


 最近の天気予報は良くあたる。 雨、雨、雨・・・。 それも、しっかり降っている。 さて、どうする?

 当然、雨の黒部渓谷など行くつもりはない。 しかし、このまま帰るのも癪に障る。 さりとてこの雨の中、行く当ては全くない。 途方にくれながら、取りあえず車を走らせた。

 カーラジオは地元の局の情報番組が流れている。 なに? 紅葉情報? 現在、有峰湖が見ごろ? ちょうど目の前には有峰林道への案内標識。 エーイ、ままよ〜。 どっちみち霧で見えないだろうが、行っちゃえ〜。

 通行料金1800円。 なぜか注意書きのパンフレットまでくれた。 当然、地図付き。 え〜? ゴミ袋?

 急カーブ、急勾配、落石など、危険な箇所が多くあります。 
 次の四原則を守ってください。

  1.制限速度 20Km〜40Km  2.わき見運転の禁止
  3.ゆずりあい  4.通行禁止箇所への進入禁止

 どうもご親切様・・・。

 しかし、単なる脅しではなかったのである。 これはひどい道。 その上工事中。 それも、まだ道作りの本格的な工事である。 ほとんど地道。 ところどころで対向できず、待たされる。 これでも通行料を取るのォ〜。 雨とはいえ、おかげで車はドロドロ。 トホホ・・・。

 有峰湖が近くなり、どうにか工事区間が終了。 今度は快適な道。 この落差は? まだ雨は降っているが、霧は晴れてきた。 見通しも良好。 見えてきた山は見事に色付いているではないか。 これは素晴らしい。 来てみてよかったァ〜。

 現金なものである。 今度はこの通行料を安く感じてしまうのがなんとも情けない。 これが晴れていれば・・・。 それは贅沢? だが、天気の良い日に、もう一度来てみたいものだ。

 大きな有峰湖の静かな湖面と見事な紅葉を眺めながら、静寂の中車を転がす。 対向車には全く会わなくなった。 周りにはだれもいない。 ここまでになるとなんだか心細い。 今度はお猿さんがお出迎え。 鳥の鳴き声以外は全く音が無い。 間も無く料金所。 と言ってもおじさんが一人いるだけで、通行券を確認するだけ。 地図を頼りにそのまま奥飛騨へ下りることにした。

 道の駅上宝は定休日。 時間はまだ11時。 雨は上がったようだ。 さて、どうする?

 電話で聞くと、乗鞍スカイラインは通行止め。 新穂高ロープウェイは霧の中。 高山に寄って帰ろうか? だが、二人とも不完全燃焼のようで、何か物足りない。 取りあえず平湯で昼食。 聞くと明日は晴れると言う。 ならばもう一日、松本から安曇野へでも行こうか・・・。

 安房トンネルを通っても面白くない。 かといって安房峠は霧の中。 だが我が大蔵省は財布の紐がかたい。 やむを得ず霧の中へ突き進んだ。 全く視界はない。

 ところが、峠に出ると雲の上に出たらしく、青い空に太陽がまぶしい。 その上、燃えるような紅葉。 それにもまして目の前には、真っ白に雪化粧した穂高の雄姿。 最高の景色に出会えたではないか。 これは夢ではなかろうか。 昨夜からの雨は、高い山では雪だったのだ。 こんなに幸運なことはない。 数台の車、人影も少ない。 が、そのすべての人が喜びをかみ締め、口元が緩んでいる。

 そうだ、明日は上高地へ行こう。

 平湯温泉に今夜の宿を確保。 場所を変え、充分に穂高の雄姿を目に焼きつけ、上高地乗鞍林道にも足を伸ばし、紅葉もたっぷりと味わい、心も軽くチェックイン。 今度は飛騨牛が口の中でとろけた。

 今朝の雨から、こんな一日を誰が予想できただろうか? 感謝、感謝、感謝。 明日の早立ちに備え、早々に就寝。 おやすみなさ〜い。