◇香嵐渓 知多半島 2002. 11. 15 (金)
10月から奥方様お勤めの八百屋さんが布施に新規出店をし、ベテランで働き者の彼女の力が必要らしく、「無理をするな〜。」 との私の忠告には耳を貸さず、朝早くから電車通勤をしている。
だが私の心配をよそに彼女は元気一杯。「蟹が解禁になったよ〜。 ふぐもおいしそうだね〜。」 「今紅葉はどのあたりが見ごろ?」 などと大変うるさい。 これだけ元気なら大丈夫か?
東北旅行から帰って急に寒くなり、11月始めに酸ヶ湯温泉が70Cmの積雪のニュースに驚いた。 今年は秋がどこかへ飛んでいってしまったようだ。 当然各地の紅葉も早く、今年の春、予約を受けていた飛騨せせらぎ街道と御母衣湖周辺の紅葉も、行くタイミングを逸してしまっている。
埋め合わせに先週の金曜日、今や我が家のホームグランドとなりつつある名張の香落渓から曽爾の屏風岩まで、お昼ごろから出かけたのだが・・・。 香落渓はいつもの通りの美しさで迎えてくれたのに、屏風岩は早くも色があせ、何だか冴えない。 2〜3日前の寒さで霜が下りたのが原因らしい。
そう言えば、先日の旅行の日程を決めるに当たり、八幡平の観光案内所に問い合わせをした際、「霜が下りるといけないので、どちらかと言えば連休前をお勧めします。」 と、言われたことを思い出す。 紅葉の鮮やかな色には霜が害になることを、この歳になって始めて知らされた。 それにしても、この辺りの今年の紅葉は一週間から10日ほど早い。 春の桜といい、やはり異常気象?
日本海の蟹や小浜のふぐも良いが、どうも天気が安定せず、雪も少々気にかかる。 生返事ばかりではっきりしない私にシビレを切らしたおばはん、ついに自分で行き先を決めてしまった。
知多半島のまるは食堂でのエビフライと香嵐渓の紅葉見物? まあ、おばはんが考えつくところなどは、やはり今までに行ったところだろうけどね〜。
まるは食堂は良いとしても、二年前の11月22日に行った香嵐渓はあまり良い印象は無い。 だが、他に適当な代案を考えるのも面倒だ。 仕方がない。 お付き合いいたしましょうか?
前回の教訓から3時に出発。 曇り空の下香嵐渓を通り過ぎ、先に向かった大鷲院へは7時30分に到着した。
小さいながらもどっしりと落ち着いた感じの山門を取り囲むように、黄色に輝く大きなイチョウの木や、真っ赤に燃えるたくさんのカエデの木が、絵のような素晴らしい雰囲気を醸し出している。 通りかかったおばさんに、「きれいですね〜。」 と話しかけると、「今年は特に美しいですよ。」 と自慢げな答えが返ってきた。
トンネルのような見事な紅葉に包まれ、少しばかり薄暗い坂道を登って行く。 静かである。 鳥の鳴き声すら聞こえない。 質素な本堂がある高台から見下ろすと、一口に紅色や黄色といっても微妙に色が異なり、カエデの葉の形もいろいろで、それぞれの木が個性を主張しているように見え、とても興味深く、また美しい。
古びた石垣に這っている蔦の葉の、えも言えない素敵な色。 赤? いや少し茶色や紫もかかっている? いやいや、もっと複雑で神秘的?
香嵐渓の駐車場では出した一万円札にまだおつりが足りない? トイレを済ませ靴を履き、ゆっくり準備をしている間に次々到着する車。 やっと出来た? つり銭ぐらい用意しておいてよ〜。
まだ人も少なく、静かな巴川沿いの遊歩道をのんびりお散歩。 二年前とは比較にならないほどの見事な紅葉だ。 グルッと一回転。 どこを向いても赤、赤、赤。 だが、ここでもその赤が微妙に違っている。
今年は急に寒気が訪れ、いつもの年よりも早く色付きだした上、昼と夜の寒暖差が大きく、これ以上は望めそうに無いほどの見事な紅葉を演出してくれたらしい。
川に沿って続くきれいに色付いたカエデの並木。 その川にかけられた赤い橋や吊り橋がまた良い雰囲気。 同じ橋だが前回よりも美しく見えるから不思議だよね〜。 なんと川の水までよりきれいに透き通って見える? 本当か?
三脚を構えたカメラマンも多く、負けじと小さなカメラで時々空を覆った雲の間から差し込む日の光を待って構えるが、これがなかなか難しい。
人が随分多くなってきた。 茶店の五平餅で少しばかり空腹を満たし、車に戻ると時間は早くも10時半。 と言うことは2時間以上も散歩していたと言うこと? ウッソ〜・・・。
ところどころで工事渋滞に巻き込まれ、知多半島のまるは食堂到着が1時になってしまった。 店内は相変わらず込み合っている。 この店のエビフライの大ファンであるおばはんは、2000円のコース料理の中の私のエビフライの一尾を横領。 コラ〜、ええ加減にせえ〜。 なに? 牡蠣フライを追加? コリャ〜、たまげた〜。
窓から曇り空の海を眺めているとトンビの大群。 見ると板前さんが魚のアラを投げ与えている。 今までに見たウミネコやカモメの群れは可愛くて、いとおしさすら感じたものだが、これほど近くで、またたくさんのトンビの群れを見ると、始めて見る者にとってはすごい迫力で恐怖すら覚える。
隣接の温泉うめの湯の塩分が強いお湯でさっぱり。 1時間ほど昼寝と休憩。
やはり夕方の国道は渋滞が激しい。 四日市でうどんの夕食。 サガミの店内に入った途端、ドカンと大きな音。 大型トラックが原因で乗用車3台を巻き込む多重追突事故。 トラックの前の車では妊婦さんが車外に出られず大騒ぎ。 命に別状はなさそうだが、お腹の赤ちゃんは大丈夫だっただろうか? あと数分ずれていれば我々が・・・と思うと背筋が凍る。
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