◇今年最初の紅葉狩り

Part-1 千畳敷カール  2006. 10. 3 (火)


 いよいよ秋本番。 紅葉のシーズンの始まりです。 なんと言っても春は桜、秋は紅葉でしょう。 やはり日本人ですから・・・。

 当然のことですが、紅葉は北から、そして高い山から始まります。 まず北海道の旭岳でしょうが、そう簡単には行けないところ。 特に我々にはね〜。 ご存知の通り我が家の女王様は大の飛行機嫌いですから・・・。

 日帰り圏内で一番早い紅葉スポット、それは信州、駒ヶ根市の千畳敷カールかな? 2002年の4月に高遠の桜を見に行った帰りに登ったことがあるんだけど、まだ真っ白な厳冬の世界。 それ以来、夏のお花畑、秋の紅葉にも魅力を感じていたのだが・・・。

 ならば今年こそ出かけようではないか。 見頃は9月末から10月始めらしい。 聞けば平年なら5日くらいには雪が降るそうな。 ならば紅葉もそれまでかな?

 そこで奥方様の休日の2日に行こうと決めていたのに、前日まで長く続いていた秋晴れが一転して雨模様。 それも秋雨前線の影響で長く続くらしい。 それはないだろう? 仕方がない、今年も諦めよう。 トホホ・・・。

 ところがこの時期の天気は変わりやすく、3日には晴れると大きく予報が変わってきた。 これはラッキー。 よ〜し、行くぞ〜。 でも大丈夫かな〜?

 せっかく行くのなら千畳敷だけではもったいないじゃん? そこでいろいろネット検索。 もちろん天気予報も・・・、何度も何度も・・・。 上高地は少し早そうだ。 もっとも涸沢まで登れば最盛期だろうが、それはもう無理な話。 ならば乗鞍岳? いや、八方、栂池方面は?

 天気予報が時間を経るごとにめまぐるしく変わってゆく。 10時には一日中晴れの予報だったのに、14時には曇りから晴れへと変わり、ついには一日中曇りとなってしまった。 オイオイ、どうしてくれるのよ〜。

 さてどうする? せっかく行く気になっていたのだから・・・、ダメ元で行ってみるか? 夕食後なんとなく準備を始めた奥方様。 どうやらその気らしい。 いつものこと、慣れたものである。 一応お泊りの用意もして・・・。 私は9時就寝。 1時半に起こしてね〜。

 出発は1時45分。 なぜ? 高速道路の深夜割引のため、4時には八日市ICを通過しなければならないのですよ〜。 3割引だから大きいのです。 空にはお星様の姿が全く見当たりませんが・・・。

 明るくなりだした空には雲が覆い、駒ヶ根ICが近くなってとうとう霧雨が降りだした。 オ〜イ、どうすればいいのよ〜。 諦めて引き換えすか? ようやくお目覚めの奥方様と駒ケ岳サービスエリアで思案する。 これ冗談ではなく真剣に・・・。 ネットの割引を利用しても一人3420円かかる。 登ってみたは何も見えなかったでは洒落にならないしね〜。 でも、何分2600mを超える世界。 雲の上に出ると雲海を眺めながら真っ青な空・・・と言うことがあり得るのも事実だが・・・。 しかしそんなにうまく行くことはないだろうし、願望だけで判断するのもね〜。

 最後は奥方様の鶴の一声。 「ここまで来たんだからもうどうでもいいじゃん。 つまるところは7000円の問題でしょ?」 さすが〜、太っ腹女王様〜・・・。 サービスエリアの売店でおにぎりをゲット。 さあ、行くぞ〜!

 6時30分、菅の台到着。 早くも駐車場にはかなりの車が停まっている。 駐車料金400円。 バス停にも人が並びだした。 7時12分の始発にはまだ40分もあるのにね〜。 だが、バスには乗れてもロープウェーの問題もある。 ここは並ぶのが正解だろう。 7時を過ぎたころに臨時のバスが出るくらい、その行列は長くなっていた。 そして次から次へと・・・。 今日は火曜日。 平日でこれ? 休日ならどうなるの?

 バスが高度を上げるに従い、雲の中へ突き進んでゆく。 なんだか不安。 しかし、しらび平に到着すると雲が消えている。 ロープウェーも7時50分に臨時便を出してくれる程の混雑振り。 しばらく登ると真っ青な空と宝剣岳の岩山が目に飛び込んできた。 その上、まわりは燃えるような紅葉。 下には素晴らしい雲海が・・・。 誰だ? 引き返そうと言っていた奴は・・・。 お互い責任をなすり合う馬鹿夫婦。 なんともはや、お見苦しいことで・・・。

 改めて千畳敷ホテルの裏から雲海に浮かぶ南アルプス連峰にうっとり。 富士山もうっすらと顔を覗かせてくれている。 雲が滝のように流れる様子に感動。 これほどの幸せな時間はない。 あ〜、思い切って来て良かった〜・・・。



 まずはパノラマスライドショーをご覧ください。戻る時は「戻る」を押してください。

 もちろんそれだけではない。 千畳敷カールはこの世のものとは思えないくらいの素晴らしさ。 はて、ここはどこ? 日本ではないような〜・・・。 さあ、リュックを担いで、いざ出発だ〜・・・。

 だが待てよ。 やはりだいぶ寒い。 持って来たズボン下を狭いトイレではき、着ていたベストをジャンパーに着替えてちょうど良い。 「ホラネ、持ってきて良かったでしょう。」 ズボン下を持ってきたのは奥方様の強い助言だったのです。 実は・・・。

 まずは駒ケ岳神社へお参り。 なんじゃ〜? 何か動いているよ〜。 イタチ? リス? 素早い動きにカメラが追いつかない。 しばらく目の前を行ったり来たりしてくれていたが、間もなく草むらへ消えてしまった。 いったいあれはなんだったの?

 一周約40分の遊歩道が設けられている。 見上げれば宝剣岳を中心に見事な岩山、そしてその岩にへばりつくように頑張っている色付いた小さな木々、目の前にはゴロゴロと大小さまざまな石や岩が転がり、その間には働き終えた高山植物が、その最後を秋色に染めて輝いている。 ここは幻想の世界ではなかろうか? 言葉では言い尽くせない見事な景観が・・・。

 我々はいつもの通り、写真を撮りながら、またたくさんの人に道を譲りながらゆっくりゆっくり下って行く。 大きなリュックを担いだ人はもちろんのこと、我々とあまり変わらない大きさのリュックの人たち、また空身の人にも追い抜かれ・・・。

 やがて登山道への分岐点へ差し掛かった。 大きなリュックを背負った彼らは当然のように八丁坂へ。 見上げるかなり急勾配の八丁坂には、連なって登ってゆくたくさんの人の姿が小さく見えている。 「こんな坂、なんでもないよね〜。」 と言う奥方様に、「少し登ってみたら?」



 20〜30m歩いてみた奥方様。 「少し大変かも・・・。」 と引き換えしてきた。 「こんな坂を40分くらい登れば宝剣小屋。 そこまで登れば駒ケ岳が見えるのかもよ。 簡単だろ?」 「いや、もう結構。」


 「次のロープウェーは9時40分発です。 お乗りになる方はお急ぎください。」 ちょっと場違いな案内の声が響き渡っている剣ヶ池にようやく到着。 え〜? 出発したのが8時20分頃だったよね〜。 ここまで1時間以上かかったの?



 「あ〜、腹減った〜・・・。」 ベンチに腰をかけ、見事な眺めをおかずに買ってきたおにぎりをほうばる。 これ以上の贅沢はない。 なんとも幸せな至福の一時。 もう最高・・・。




 ここからロープウェーの乗り場のあるホテルまでは急勾配の登りを10分ほど。 登りはこれだけだから比較的楽な遊歩道だし、今度はお花畑の時期に是非来たいものだよね〜。 しかし、昨日訪れた人たちは全く視界がなかったそうな。 これが高い山の本当の姿であり、あなどってはいけない。 そんな高い山へこんなに簡単に来ることができるんだから素晴らしいことだよね〜。 私たち夫婦が山歩きを楽しむには、もうこれしかない?

 雲海はまだその姿をとどめていてくれる。 その雲海と千畳敷カールの素晴らしい景観と紅葉を心行くまで目に焼きつけ、10時40分発、下りのロープウェーに乗り込んだ。 


 お昼少し前、菅の台の駐車場に到着。 さてどうする? これから乗鞍にせよ、八方栂池方面にせよ、登るには時間がなさ過ぎるし、帰るとするか? ちょっとゆっくりしすぎたようだが、それは仕方のないこと。 あれだけの景観を目にしながら、そうは簡単にそそくさとは引き返せないだろ?

 突然奥方様が、「次はマツタケだ〜・・・。」 と言い出した。 実は昨日、ネットで検索していた時に、「栂池でマツタケを食べさせてくれる宿があるんだって。」 と言ったのは事実。 「それもいいね〜。」 と言ってはいたが、まさかね〜。 栂池はほとんどがスキー宿。 その昔、何度か行ったことはあるがそんなに良い宿泊施設などなかったと思いますがね〜。 それよりその近くならもっと良い宿もあるけど・・・。 家族でスキーに行った思い出のホテルもあるし・・・。

 しかし、言い出したら後には引かないお方。 あれだけの紅葉を見たあとは、今度は好物のマツタケ料理らしい。 「でもその宿のことや内容など全く知らないし、責任は持たないよ〜。」 と言っている間に電話を取り出し、予約をしてしまった。

 ならば仕方がない。 明日も天気は良さそうだし、栂池自然園の散策にでも出かけましょうか? でも紅葉にはまだ少し早そうだし、どうせ今日の千畳敷カールと比べられ、また愚痴を聞かされそう・・・。 なんだかいや〜な予感・・・。

 そうとなれば時間はたっぷりとあることだし、今年開通した権兵衛トンネルでも走ってみますか。 伊那と木曽は高い山に隔てられ、近くて遠い存在だったそうな。 その中、権兵衛峠越えは伊那と木曽をつなぐ唯一の道路だったのだが、とても難所であったそうな。 それが待望のトンネル開通で永年の夢がかなったそうな。

 トンネルの手前で林に囲まれた古いお蕎麦屋さんを発見。 奥方様、信州蕎麦で昼食にしようとUターンを命じた。 でも、さっきおにぎりを食べたところだよ〜。  「ここまできたらやはり信州蕎麦でしょう。」 なんともはや、食べ物には貪欲なお方なことで・・・。 「こやぶ竹聲庵」。 でもうどん党で蕎麦音痴な私には、その味を語る資格はございませんのです。 ハイ・・・。

 塩尻北ICから長野豊科ICまで高速道路を利用。 なに? 今度はわさびソフト? いやはや・・・。 そのためだけにわざわざ大王わさび農場へ立ち寄らされる羽目に・・・。 なに? 伊豆で食べたわさびソフトより、わさびの味が薄い? そんなの知るかい!



 大町付近も様変わり。 何度も走ったことがある道のはずなのに全く思い出せない。 やがて木崎湖の標識。 え〜? 右折? 木崎湖は左にあるはずだけど・・・。 木崎湖から旧道へ回ってみた。 「そうだよ〜。 この道だよ〜。」 なんだかうれしくなり、ホッとした気分・・・。

 4時過ぎ、「ホテル白馬ベルグハウス」 にチェックイン。 それにしても変わりましたね〜、栂池・・・。 昔とは比べ物になりません。 一つの大きな町のようです。 昔は何もなかったところだったけどね〜。 なに? いつの話? いや、30年〜40年も前のことですが・・・。 それなら当前のこと? いや、全くその通りで・・・。 これは失礼しました。

 この日の 「ホテル白馬ベルグハウス」 は我々だけらしい。 なに? 貸切? これは申し訳ないことをしましたね〜。 電話をしなければゆっくりお休みできたのにね〜。 まあ、この時期、それも平日のこと。 やはりメインはスキー客と言う訳でしょうから・・・。

 このあたりでは一番歴史のあるホテルだそうです。 私たちの初孫と同じ誕生月の可愛い女の子を子育てしながら奮闘されている素敵な若女将さんに笑顔でお出迎えしていただきました。 ホテルのホームページに 「ひよっこ女将のベルグ日記」 と言うコラムを書いておられます。 なに? 3日と4日に我々のことも書いていただいているじゃん。 わ〜、恥ずかしい・・・。

 ホテルはお風呂とか設備とか、少し注文をつけたいところもありはしますが、高級旅館とかシティーホテルとかリゾートホテルと比べてもね〜。 スキー宿にしては立派過ぎるくらい部屋も広いし、食堂の雰囲気も良かったし、料理も満足できたからお薦めでしょう。 その上女将さんの笑顔がいいよね〜。 静かな夜に癒され、グッスリと休ませていただきました。 貸切だから当然のこと? いえいえ、それ以上のものがありましたよ〜。

 さてマツタケ料理ですが・・・。 なに? 満腹で動けない? そりゃ〜そうでしょう。 私の分までぶん取ったもの・・・。 いや、これは私が最近、食事を少なくしているものですから、食べていただいたのです。 彼女の名誉のために・・・。 それにしてもすき焼きのお肉やマツタケをいかにおいしいからとは言え、少し食べすぎたのでは? なに? 体重計に乗るのが怖い? そんなの知るかい!



写真で巡る旅日記でもご覧ください。

  

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