◇谷川岳、照葉峡と日光、そして那須への紅葉狩り
今年の夏、それも暑い盛りの頃の話。 「今年の秋はどこへ行くの?」 オイオイ、こんなに暑いのに、もう秋の話かい。 「そんなことでも考えなければ、この暑さはしのげないよ〜。」 う〜ん、その気持ち、わからないでもないけれど・・・。 「ならばどこへ行きたい?」 「磐梯山の紅葉をもう一度見てみたいんだけれど。 ホラ、強い雨風の中、傘を差しながら高いところから見たあの紅葉。 あくる日の朝、もう一度行ったのに雲で見えなかったじゃん。 雲海はきれいだったけど・・・。」 オイオイ、それって日光の半月山展望台のことだろ? 我が家のおばはんの記憶、そして旅への思い入れなんて、所詮こんなものなんです。 何か甘いものやおいしいもの、そしてアイスなどを食べたところの記憶は、ことのほか、いや、異状なくらいはっきりと覚えていらっしゃるのにね〜。 これでは苦労をして連れて行く、いやご案内申し上げる甲斐が無いと言うもの。 ヤレヤレ・・・。 と言う訳で、早くからこの計画は練られていたのです。 日光だけではもったいないことだし・・・。 ならば尾瀬か? しかし尾瀬の草紅葉の見頃は10月始めだそうな。 そこで谷川岳と尾瀬の近くの照葉峡となった次第。 ようやく明るくなり始めた上信越自動車道、東部湯の丸サービスエリア。 一杯の山菜うどんを仲良く分け分けしながら地図を広げ、 「さて、どうする? どちらから回る?」
実は昨日夕刻になって思い出したことがあったのです。 「この前行った時に那須へも行ったよね〜。 御用邸を見たいと言って・・・。 ちょうど今頃見頃らしいよ。 那須高原の紅葉。 高速道路を使えば日光からそんなに遠くないし、都合で行ってみるか?」 「うん、行ってみたい。 いや行こうよ。」 と一応、話はまとまりはしたんだけど・・・。 最初は日光、中禅寺湖付近の紅葉の見頃のこともあり、谷川岳から回る予定だったのだが、那須まで行くとなるとどちらが良いかはあまり調べていなかった。 いや、その時間がなかったと言って良い。 それほどに急な話。 まあ、いつものことではあるけれど・・・。 結局迷っては見たものの、やはり予定通り谷川岳へ行くことにした。 さて、ここで下した決断の結果やいかに?・・・。 高速道路が群馬県に差し掛かると、なんとも個性的な形をした山並みが現れ、それがことのほか多いように感じられる。 もっとも群馬県も山国ではあるけどね〜。 まあ、初めて走る道だし、物珍しさもあるのかな? 7時30分、水上インターチェンジを出て、道の駅水上町水紀行館へ到着。 なんじゃ〜?これは・・・。 曇り空からパラパラと雨。 そして強風が吹き荒れている。 今週一週間は良い天気ではなかったの? こんなの聞いていないよ〜。 「こんな風ならロープウェーには乗らないよ。」 と怖がりの奥方様。 まあ、言うと思ってはいましたがね〜。 それより、この風では谷川岳ロープウェー自体が動かないかも・・・。 それほどに時々強い突風が吹き荒れている。
通称モグラ駅と言われている土合駅を過ぎると間もなく谷川岳ロープウェーの乗り場。 どうやらロープウェーは動いているらしい。 しかし、怖がり屋さんのためにもここはとりあえず後回しにして、先に一の倉沢へ行ってみよう。 その内に天候が回復するやも知れず・・・。 ロープウェー乗り場から先、土日はマイカーが規制されているらしいが、平日は通行可能だそうな。 黄色く色付き始めている狭い道路を登って行く。 しかし通行に支障がある道でもなく、対向車とすれ違うのに苦労するほどでもない。 早くもリュックを担いで歩いている人もいる。 やがてマチガ沢。 雲がかかってはいるが、その迫力は感じて取れる。 ここでの写真は帰りに撮るとして、ほどなく到着した一の倉沢の駐車場にはたくさんの車、そして大きな三脚を構えたカメラマンたち。 大きなリュックを担いで登山道を登って行く人の姿も見られる。 パノラマスライドショーをご覧ください。戻る時は「戻る」を押してください。
山の頂は雲に隠されているが、大きな雪渓と迫るような岸壁が目に飛び込んできた。 そしてその威容をいさめるがごとく、色付き始めたばかりの紅葉した森が周りを囲んでいる。 なるほど、ここがロッククライミングのメッカなのか。 と言うことはたくさんの死者の魂が眠っているところでもあるんだ・・・。 ![]() マチガ沢では少しだけ差し込んでくれた朝日に、荒涼とした岩肌が輝いていた。 反対側には大きな谷が・・・。 やはりここは山深いところだと実感する。 ![]() さて、ロープウェーだが・・・。 少しは風も治まりだしたようだ。 これなら大丈夫かな? 「落ちたらどうしてくれるのよ〜。」 「その時は一緒だから・・・。 まあ、ここまで来て乗らずに帰る手はないだろう?」 何とか奥方様もその気になてくれたようだ。 乗用車専用の6階建ての立派な立体駐車場には驚かされた。 その前の広い駐車場にはたくさんの観光バス。 おかげで乗り場には長い行列。 やはり回り道したのが影響したらしく、結局30分ほど並ばされることに・・・。 ヤレヤレ。 ロープウェーがなんだか新しそうだ。 聞けば昨年の9月に変えられたらしい。 普通、一本のロープで支えられているのが、ここでは二本のロープである。 だから安定もし、揺れも少なく快適に、それも全員が座って乗れる。 奥方様、一安心のご様子。 18人乗りのゴンドラが約4分間隔でフル回転。 乗車時間15分。 だがこれは強風のために速度を落としているのだそうな。 通常は7分だって。
到着した天神平はかなり寒い。 ズボン下を持ってきて大正解。 温度計は14度を差していたが、時々吹く強風が体感温度を奪ってゆく。 傾斜は25度位だろうか? 正面に見える格好のゲレンデが、スキーをたしなんだ昔を思い出させてくれる。 全体に赤茶けた紅葉が少し地味な感じはするが・・・。
これから先、もう一つリフトに乗り、山頂駅から帰りは歩いて下る予定だったのだが、この天気では・・・、と諦めていた。 しかしそれも随分と治まったようで、これなら大丈夫だろう。 そこで怖がる奥方様を半ば強引にリフトに乗せることに成功。 それも片道切符。 まあ、最悪帰りはまた切符を買えばいいんだから・・・。
周りの山は雲の中なれど視界は良好。 一層風が強くなってはいるものの360度のパノラマがそれを忘れさせてくれる。 さすがにここまで登ると紅葉も、雲の隙間から山肌を舐めるように流れているお日様の光を浴びて美しく輝き出した。 これは歩くしかないだろう。 だが、そこで大失敗したことを思い知らされる。 ロープウェー乗り場の売店でおにぎりを売っていたのだが、歩いては下れないだろうと買わなかった。 リュックの中身は朝食用に持ってきたパンの残りとわずかなお菓子だけ。 水とお茶、その他雨具などは入っているが・・・。 まあ、いいっかぁ〜・・・。 そうそう、先日栂池自然園で奥方様が、「ここで温かいコーヒーがあれば言うことないね〜。」 と言っていたので今回は用意してある。 小さなカップ麺も。 しかし、この強風。 山火事の心配もあり、火を使うことは避けた方が良さそうだし、それも役にたちそうにない。 それに加えて、下り始めて少し後悔する羽目に・・・。 これはかなりの山道、それもほとんど岩場じゃん。 奥方様、大丈夫かな〜? 怖がる奥方様に手を差しのべ、足場を指示してゆっくり、ゆっくりと下ってゆく。 「まだ山は三度目だよ〜。 なのにこんなところへつれて来るとは、少しひどくない?」 と奥方様。 まあ、最もなご意見ではございますがね〜。 だが、早くも10分ほど下ってしまった。 こうなれば登るより下ったほうが・・・。 まあ、鎖場などがあるとは聞いてなかったし、注意をすれば何とかなるだろう。 ![]() 怖い思いをさせたそのご褒美は、各所で立ち止まって眺めた美しく色付いた木々や山々。 「歩けばこその景色だよ。 なかなかいいもんだろ?」 「うん、素晴らしいね〜。」 わかっていらっしゃるようだ。 あ〜、良かった〜・・・。 ![]() やがて谷川岳への登りとの分岐点。 そこからは木道が設置されている。 40分のコースをおおかた倍はかかっただろうか。 ちょうど12時、無事ロープウェー乗り場に到着した。
風も弱まり少し晴れ間も覗いている。 正面の大きな山にかかった雲もようやく取り払われ、山全体がくっきりと眺められるベンチに座り、わずかなパンで空腹を満たし、下りのロープウェーに乗り込んだ。 しかし、谷川岳は最後まで雲の中に隠れたままその姿を見せてくれることはなかったが・・・。 「良く頑張りました。 次は登りに挑戦する?」 「いや、私にはこれが限界・・・。」 登りのロープウェー乗り場が大変なことになっている。 我々が登った時の待ち時間が30分。 行列はその5倍、いやそれ以上だろうか。 これでは何時間待たなければならないのだろう。 いや、時間は1時を過ぎていることだし、今日中に乗れるの? 大きな駐車場一杯に並んだ観光バス。 その上まだ到着しているよ〜。 今日は何曜日? 昨日の日曜日は好天だったらしいし、どんな状態だったのだろう。
照葉峡は大小11の滝が見られる渓谷で、その距離は11Kmに及び、道幅が狭く大型バスは通れない。 ゆえに比較的静かな趣。 空には青空も戻ってきてくれた。 駐車場はないが道端に何箇所か広いスペースがあり、結構停めることができる。 しかし平日の今日でこの車。 それが休日となると・・・? 考えるだけで恐ろしい。
登るに従い、だんだんと紅葉の色付きがよくなってくる。 11もの滝を見ることはできなかったが、それでも結構見ることができた。 ここは車で通過するのではなく、歩いて見るべきところだろう。 しかし歩道もなく、車道を歩くのではね〜。
やがてその紅葉が全山を覆い、素晴らしい景観となってきたのと同時に、奥利根水源の森の看板が現れた。 園内を一方通行で一周することができる。 しかしほとんど地道。 それもひどいデコボコ道。 なに? 制限速度20Km? 制限などいらない。 いやそんな速度で走れないよ〜。 ソロリソロリ・・・。 6Kmちょっとらしいが、これではどれくらい時間がかかるやら・・・。
このあたりから坤六峠(こんろくとうげ)付近は、山全体が見事に色付き、それが少し傾き始めた太陽に輝いている。 これぞ日本の秋・・・。 十分、いや十二分に堪能できる格好のドライブコース。 日本って美しい国ですよね〜。 安倍総理殿・・・。 そんな山の姿は鳩待峠への分岐点あたりまで見られる。 今日からは尾瀬へのマイカー規制が解除になったそうな。 走ってみたいがここは我慢して先へ進むとしよう。 さて今夜の宿は? 尾瀬戸倉温泉でも良いが、明日のことを考えて少しでも先のほうが良いかな? と言う訳で片品温泉まで走ってみた。 しかしどの旅館も小さなスキー宿。 ならばと尾瀬岩鞍スキー場にある岩鞍リゾートホテルへチェックイン。 時間は4時30分。 夕食も用意してくれるらしい。 一泊二食13800円。 和洋室で食事もまずまず。 静かな夜に爆睡。 写真で巡る旅日記でもご覧ください。 (谷川岳 天神平編) ![]() このマークをクリックするとスライドショーをご覧いただけます。写真をクリックすると大きな画面でご覧いただけます。 |
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