◇みちのく夫婦旅 弘前滞在日記 一日目

八甲田 毛無岱 2007. 10. 6 (土)


 今日からしばらくの間、つかの間の弘前市民だよ。 このあたりは新興住宅地らしく、とても静か〜。 おかげで昨夜はぐっすり。 それだけ疲れてもいたんだろうけど・・・。 そして今朝は我々を歓迎してくれているように快晴じゃん。 さぁ、眠気を吹っ飛ばして、いざ出発だ〜。

 八甲田ロープウェイは9時始発だが、今日は土曜日。 その上3連休の初日だよ。 混雑することは間違いない。 しかし、ロープウェイで登ってしまえば、後は問題ないかな?

 そこで6時30分に出発した。 ロープウェイの駐車場には7時40分頃到着。 さすがにまだ車は少ない。 先着の皆さんものんびりムード。 だが我々は早速乗り場へ行き、片道切符(1150円)を買いそのまま並ぶことにした。 え〜、2番目だよ。 しかしその後皆さんも並びだすと、すぐに50人ほどになったよ。

 8時を過ぎて観光バスも到着したようだ。 瞬く間に長〜い行列。 となるとさすがに運行を早めてくれるらしい。 ラッキー。 30分早まった始発ロープウェイの後ろの特等席に陣取る。


 青森湾と青森市内、そして津軽半島の一部が見えているが、天気の割りに見通しがきかない。 あまり天気が良すぎるのか? その上、眼下の紅葉があまり冴えないよ。 5年前はもっとすごかったけどね〜。 やはりずいぶん遅れているのだろう。


 到着した山頂駅は風もなく、寒さは全く感じない。 空は見事に晴れ上がり、雲ひとつなく視界も良好。 これ以上無いハイキング日和じゃん。 歩き出すと眼下に毛無岱の草紅葉が見えてきたよ。 美しいね〜。 前回わずかに垣間見たときのことを思い出したよ。

 やがて湿原展望台。 ここも雨が降り出し、あわてて素通りしたところだったよね〜。 ふ〜ん、こんなに美しくて素晴らしいところだったんだ〜・・・。 草紅葉と沼の水がお日様に照らされ、輝いているよ。 周りの山もまだらに色付いている様が応えられないね〜。 このまましばらく居座って、じっと眺めていたい気分だよ。



 でもここで満足している場合ではないぞ〜。 意を決して少し後戻りし、皆さんが並んで歩くコースとは反対に田茂萢岳を目指した。 この方が静かだし、また毛無岱も見られるしね〜。




 ところが田茂萢岳から眺めると、もう一つの湿原も素晴らしく、そこに集っている人が見えているじゃん。 ならば行くしかないよね〜。 今度は合流点から逆に歩くことに・・・。 人の波に逆らうのは辛いね〜。 皆さんにもご迷惑をかけたかな?




 その甲斐がありました。 こちらも素晴らしい景観だよ。 見事な草紅葉にうっとり。 休憩がてらしばらく楽しんでから、さあ、本日のメインイベント、毛無岱へ行くぞ〜。 



 少し登山道を登ると、やがて右、毛無岱、酸ヶ湯の標識。 しかしいきなり急な下りじゃん。 それもすごい山道。 岩や木の根っこに気をつけなければならない上に、所々ぬかるみもあり、とても歩きづらいよ〜。 「お前たち素人が来るところではない。」 と脅されている? 奥方様、悲壮な顔をしているよ〜。 「昨日、あの栗駒山を登れたのだから〜。」 と励ましながらなんとか下って行く。

 大きなリュックを担いで登って来られたベテランの登山者のお方は、我々の様子をどのように見ておられたのだろう? その後は人影も少なく、静かな自然の中を楽しみながら、いや、大いに不安を抱えながら歩き続ける。 たまに垣間見える今登ってきた田茂萢岳の斜面の美しい緑と、そこに散りばめられた可愛い紅葉に励まされながら・・・。


 やがて人の声が聞こえてきたよ。 間も無く追い越され、その人の数が次第に増えてきたじゃん。 ようやく我々同様のハイカーの姿を目にしてなんとなく安心した? でもその方たちとは歩く速度が比べ物にならないよ〜。

 それもそのはず、田茂萢岳から上毛無岱までは50分の行程とあるが、我々は優に2時間はかかったよ。 ようやく木道が現れ、見事な草紅葉と美しく色付いた紅葉を愛でながらの快適なハイキング。 やはり素晴らしいところだね〜。 頑張った者にだけ与えられるご褒美だよ。 来て良かっただろ? しかし、かく言う私もこれほどとは思わなかったのだけれど・・・。


 上毛無岱のベンチに腰を下ろし、おにぎりをほおばったのは12時少し前になっていたよ。 でも、さすがにおいしかった〜。 目の前には少し大きめの地塘も見られ、のんびり、ほっこり、このままじっとしていたい気分だよ。 



 しかし、それだけでは終わらなかったのだ。 やがて階段が現れ、足を踏み入れた途端・・・。 なんじゃ〜? これはこの世のものと思えないよ。 ここはどこ? まさに天国だよ。 えもいわれぬ光景にただ黙って眺める二人。 いや全ての人がしばらくは立ち止まっている。 そうか〜・・・。 そのためにこの階段は少し広めに作ってくれているのか〜。


 実はこの八甲田山にもう一度来たかった理由がこれだったのだよ。 雑誌で見たこの写真が目に焼きつき、一度生で見てみたい・・・。 それが実現できて、それもこの好天の中で、また絶好のこの時期に・・・。 なんと幸せなことなんだろう。




 階段を下りきり、その天国の世界、下毛無岱に足を踏み入れ、振り返ってみると・・・。 これはもう何も言えません。 こんな世界がこの世の中にあるんだ〜・・・。 それほどに素晴らしい紅葉、そして草紅葉。 また周りの山々がどっしりとそれらを支えて見守っている・・・。


 「こんなのを見たら、この後はどこの紅葉を見てもつまらなく感じるだろうね〜。」 と奥方様。 オイオイ、それを言っちゃ〜おしまいよ。

 余韻を楽しみながら木道歩きを楽しみ、ようやく下毛無岱を後にする。 この間たった1〜2時間だけど、とても贅沢で、なんとも優雅な気分・・・、そして夢見心地だったよ。 


 しかし、また地獄が待っていた。 酸ヶ湯温泉までの下りの、なんと厳しかったこと・・・。 その上最後は道が崩れていて奥方様の足が前に進まない。 手をとり、励ましてようやく到着。 何とか2時25分発のバスに間に合った。



 バスで二駅、ロープウェイ乗り場へ戻ると駐車場からはみ出した車もあるほどの混雑振り。 帰り道、前回も浸かった温湯温泉で疲れを癒し、弘前へ帰る。 あ〜、疲れた〜。 でもここまで来て良かったね〜。 それ以上に良く頑張りました。 ご苦労さん・・・。



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