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恐れていたことだが、今度は膵管を圧迫・・・。
レンメル症候群とは?
十二指腸には胆管と膵管が合流し、その箇所を乳頭と言います。 その付近には袋状の突起物が良くできるそうです。 それを憩室と言います。 その憩室は特に悪性のものではなく、何もなければ放置しておいても大丈夫なのですが、その中に食べたものが入り込み、それが胆管や膵管を圧迫したり、また炎症を起こせば問題になるわけです。 その症状が傍乳頭部憩室症、いわゆるレンメル症候群なのです。
私の場合は胆管が圧迫され、肝臓が悲鳴をあげている状態だそうです。 肝臓自体は何も支障はないのですから、憩室内に入り込んだ食物などがなくなれば症状はなくなります。 そのために1〜2日絶食すればほぼ症状は治まるわけです。
しかしそれが度重なれば、肝臓に異常があらわれないとも限りません。 そのためにはその憩室を取り除けば良い訳ですが、私の場合、それは不可能なことだそうです。 乳頭付近は大きな膵臓に包まれていて、その膵臓を持ち上げなければならず、その時に傷でもつけてしまえば元も子もありません。 最悪は死に至るそうです。
その他の方法として胃と小腸を直接つなぐバイパス手術と、胆管のバイパス手術の二つがあるそうですが、どちらもそのリスクは大きく、それらは最後の手段ではないでしょうか?
2006.9.9 (土)
午後8時ごろ、なんだかみぞおちのあたりが痛み出した。 キリキリ、キリキリ・・・。 いつもとは少し様子が違う。 ジッとガマンしていたが、9時、激しい痛みと共に嘔吐してしまった。 また1時間ほどの後、同じ症状で嘔吐。 そして30分後また・・・。 三度目となると吐いたものは食べ物はなく、水だけになっていたが・・・。

それで少し落ち着いたようだ。 今日は土曜日。 さてどうする? このまま少し様子を見てみるか? S先生は9月の初旬の今頃に夏休みを取るとおっしゃっていたっけ。 これは困ったことになりそうだ。 下痢の症状はないのだから、これもレンメル症候群が原因かも知れない。 となると少し我慢していたら治まる可能性があるかも・・・。
2006.9.10 (日)
日付が変われど、痛みはいっこうに引かない。 それよりだんだん激しくなりだした。 寝返りを打つのも苦痛である。 トイレもガマンしていたが辛抱たまらず、必死の思いで起き上がり、冷や汗を流しながら用を足した。 しばらく様子を見ていたが、一向に快方へ向かう気配がない。 これはもう限界だろう。 それより他の病気かも知れない。

とうとう奥方様を起こし、救急車を頼んでもらった。 タクシーなどと生やさしいことを言っていられる状態ではない。 病院にも電話をしてもらい了解をとった。 救急車に同乗したことはあるが、患者として乗るのは初体験。 救急救命士さんが3人がかりでベッドから下ろしてくれ、何とか乗車。 しかし、乗り心地は最悪。 ストレッチャーを車へのせる時の激しい振動に悲鳴をあげる。 それでなくても痛みが激しいのに、もう少し優しくしてよ〜。 いやこれは構造上の問題だろうが・・・。 移動中の振動に耐えるのも一苦労。 でも親切に対応していただき感謝、感謝。 愚痴を言ってはバチが当たる。

午前1時半、病院へ到着。 今日の当直医師は若いT先生。 面識は全くない。 看護婦さんが良く知っているお方で親切に面倒を見てくれる。 ベッドへ移るにも大変な状態。 3人の救急救命士の人と、T先生、看護婦さん総がかりである。 少し動くだけで全身に痛みが走る。

奥方様が症状を説明、私はしゃべろうにもはっきりとものも言えない。 T先生、診察と過去の病歴がインプットされているパソコン見ながら同じ病気の可能性を示唆。 それにしても少し胃のあたりが張っているとのこと。 早速採血、そして点滴、それと痛み止めを注入してくれた。 血圧は正常、脈拍が少し速い。 体温37度2分。

口の中がカラカラで水がほしい。 脱水症状が頂点に達している。 少し水をふくませて貰い、少し飲んだ。 ところがCT撮影の最中に吐き気をもよおしてきた。 これは一大事である。 こんな高価な機械を汚す訳にはいかない。 慌てて看護婦さんが容器を持ってきてくれ、何とか間に合った。 やはり水を飲んだのがいけなかったようだ。 以後唇を湿らす程度で、喉を通すのは禁止される。 胸のレントゲンも横になったままで撮ってもらえた。 そして心電図。

今夜の当直技師さんにはいつも親切にしていただいている。 ところが今日はなんだが雰囲気が違う。 「寝起きの顔だからでしょう。」 そうか、起こしてしまったんだ。 それは申し訳ないことをしました。 「いえいえ、それが仕事ですから。」

痛み止めが効いてきたのか? ほんの少しだけ痛みが薄らいだようだ。 そこで少しウトウト。 血液検査の結果もでたようだ。 CTのフィルムを見ながら説明していただく。 胆石が胆管につまった疑いは薄く、やはり憩室が影響しているらしい。 レンメル症候群に間違いはないようだ。 しかし今回は少し様子が違い、膵炎の疑いがあるとのこと。 その為胃に負担がかかり、張っている状態だと言う。 「今回は点滴を増やします。 ほとんど24時間点滴になり、抗生剤も増えます。」 オイオイ、また〜?・・・。 当然入院の必要があり、ベッドを確認。 土曜には退院患者が比較的多く、幸いあいているそうな。 「準備ができ次第移りますのでしばらく安静にしていてください。」 ヤレヤレ、トホホ・・・。

入院病棟の看護婦さんが親切にお出迎え。 5度目の入院でもあり我が家へ帰ってきた気分。 深夜のこと、同室の皆さんには大変ご迷惑をかけたようだ。 処置も終わり、尿瓶も用意してくれる。 やがて奥方様も帰ってしまい、ホッとしたのか、点滴を友達にして間もなく眠りに付いた。

朝7時、看護婦さんの回視で目が覚める。 「昨夜はゴメンネ」 「びっくりしましたよ〜。 あんなにつらそうな姿は初めてだったもの。」 今は痛みはあるものの昨夜ほどの辛さはない。 熱は37度6分。 血液検査の結果、肝臓の数値は少しだけ上がっているが、問題にするほどのことではなく、それよりアミラーゼがすごいことになっているらしい。 病院の検査では2050までしか測れないが、それを振り切ってしまったそうだ。 現在外部に依頼中らしい。 平常値が60〜190だものね〜。 「S先生は夏休み?」 「そんなの聞いてませんよ〜。 調べておきます。」 しばらくして、「明日は朝から診察の予定が入っていますから、来られると思いますよ。」 確か12日の火曜日は休診になっていたはずだから、お休みは12日からかな?

9時過ぎ、奥方様が入院の用意をして来てくれた。 これだけ経験すると準備もなれたものらしい。 11時、今日の当直の外科のO先生ご回診。 「先生、お久し振りです。」 「膵炎らしいね〜。 これは大変だね〜。 食事制限もあるし・・・。」 と脅される。 油ものはダメらしい。 もっとも最近油ものは控えているが・・・。

昨夜から全く尿が出ない。 用意された尿瓶も使われず、採尿器も空のまま。 これだけ点滴しているのにね〜。 ひょっとして腎臓も悪化? O先生、「つまっているのかな?」 と膀胱の辺りを押さえる。 なんだかもよおしてきそう。 「それなら間もなくでるでしょう。 まあ、S先生と良く相談して・・・。」 と帰っていかれた。

奥方様、お昼頃まで付き合ってくれる。 時間と共に快方に向かっているのがわかるようだ。 だがしんどいのには変わりなく、テレビを見る気さえしない。 持って来てくれた新聞も置かれたまま。 熱は37度9分まで上がっている。

1時過ぎ、待望の排尿。 ベッド際に置かれていた尿瓶を持って、トイレまで歩いて行く。 しっかりと歩けているようだ。 これで一安心。 だが、やはり尿の色が異状に濃い。 あとはウトウト、ウトウト・・・。 時間がゆっくりと過ぎていく。

ベッドに起き上がり置いて行ってくれた新聞を開く。 そして4時からは日本女子オープンゴルフをテレビ観戦。 そして6時からは阪神Vs横浜戦。 どうやら峠は越えたようだ。

長い夜である。 度々のトイレもあり、あまり良く寝られない。 看護婦さんも点滴の様子を何度も見に来てくれる。 気がつくと新しいのに変わっていた。
2006.9.11 (月)
早朝採血。 熱は36度7分まで下がった。 寝不足の割にはわりとスッキリしている。 もう痛みはあまり感じなくなったが、抑えるとやはり痛い。 お腹が張った感じは相変わらずで、空腹感は全くない。

10時ごろ、奥方様が来てくれる。 体を拭いてもらい、着替えてスッキリ。 彼の検査技師さんが顔を覗かせ、「わ〜、顔色が全く違っている。」 と言ってとんぼ返り。 わざわざ出向いてくれたらしい。

抗生剤の点滴が確実に効いてきているようだ。 時間と共に痛みもとれ、元気になってゆくのがわかる。 尿の色もほぼ正常に戻ったようだ。 たまにお腹の周りに違和感を感じ、抑えると少し痛い。

3時過ぎ、診察が終わったS先生が顔を見せてくださった。 「先生、夏休みでは?」 「それは先週取りました。 明日は学会の予定だったんだけど、キャンセルになり空いてしまったから明日も大丈夫ですよ。」 「あ〜、良かった〜。 それを聞いて安心しました。 これでほとんど治ったような気分ですよ〜。」 「元気そうですね〜」 「ええ、もう大丈夫です。 先生の顔を見ていっぺんに元気になりました。」

今回の様子を丁寧に説明していただく。 胆管炎は何も問題なく、膵管に影響が出て膵炎を誘発したのは間違いないそうな。 膵炎はひどい痛みを伴うものらしい。 もともと乳頭部分にできた憩室だから、胆管、膵管どちらにも影響が出るのは考えられたこと。 それが今回はたまたま膵管となったのだろう。 膵臓は蛋白質を分解するトリプシンなどの消化酵素を作る大切な臓器で、それが炎症を起こすと大変なことになりかねないが、幸い今回は最も軽い症状であったと思われる。

アミラーゼは3500を越えていたそうな。 それが今日の血液検査では1500まで下がっているから、もう大丈夫とのこと。 明日、もう一度CT検査をし、次は食事を取ってどうなるかがポイントとなる。 今日一杯は今まで通りの点滴をして明日から減らし、夜から食事を取り、その様子で判断することになった。 そして明後日、再度血液検査。

「先生、これだけ頻繁に起こり、なおも膵炎を起こしたとなれば、胃を半分にしてもバイパス手術をしたほうが・・・。」 「う〜ん、難しい問題ですね〜。 それにしてはリスクが大きすぎるしね〜。 O先生とも良く相談してみましょう。」

夜、ほぼ1時間半ごとにトイレ。 これでは眠れない。 ウトウト・・・。 なに? またもよおして来た? オイオイ。 どうにかしてくれ・・・。
2006.9.12 (火)
朝の検温36度3分。 9時になってCT撮影室へ。 今日もたまたま彼の検査技師さん。 「元気になりましたね〜。」 「ありがとう、おかげさまで。 先日はゴメンネ。」 「いえいえ、どういたしまして。 今日は息を止められますね?」 そう言えば先日は 「大きく息を吸って、止めて」 がなかった。 「そんな状況ではなかったですから・・・。」

9時30分、S先生ご回診。 CT検査の結果、胆石もなく、胃が張った状態もなくなっており、その他何も問題なしとのこと。 「夜からと言っていた食事をお昼からにしましょう。 もっともお粥さんですが。 その結果、痛みとか吐き気とか、何かあればすぐに知らせてください。 その結果で明日からは普通食にしましょう。」 今日はなんだか空腹感を覚える。

点滴も抗生剤だけとなり、ようやく24時間点滴から開放される時がきた。 奥方様の到着を待って頭を洗ってもらい、髭もそり、着替えをしてすっきり。 お粥さんと良く味がしみ込んだ麩の昼食を奥方様と仲良く分け分け。 もっと食べられた、いや、食べたかったのだけれど、ここは少し控えめにした方が無難だろう。

また暇な時間がゆっくりと過ぎてゆく。 パソコンを開くが、インターネットが携帯とつながらない。 オイオイ、なぜ? 夕食は完食。 腹痛も吐き気もない。 夜も少しは眠れたようだ。
2006.9.13 (水)
早朝採血。 体温は35度9分。 ほぼ平熱に下がった。 今日は退院できるかも知れない。

朝食も完食。 あとは点滴がすむと何もすることがない。 元気そのものだから暇をもてあそぶ。 血液検査の結果がでるのは1時過ぎ、S先生の回診が待ち遠しい。

昼食は来てくれていた奥方様と分け分け。 S先生を二人で待つ。 1時30分、ようやくS先生ご回診。 結果は・・・。

アミラーゼも138まで下がり平常値。 他には何もなく問題なし。 「夕方、最後の点滴をして、明日退院してもいいでしょう。」 「今日退院できません?」 「う〜ん、できないことはないだろうけど・・・。 点滴を早めて、その後にしますか?」 「是非」 「ならばすぐに手続きをしましょう。」

バイパス手術の件は膵炎がひどくなり、命にかかわるのならしても良いと思うが、今の状態では何も異状のない胃を取ってまですることのリスクを考えると、回避した方が良いのでは。 また今後頻繁に起こったり、ひどくなった時に考えましょう・・・とのご意見であった。 また、膵炎は怖い病気のため、痛みが出れば躊躇せずに来院してほしいとのこと。

間もなく点滴をしにきてくれた看護婦さん、「今日退院だって、まあ、いつものことだけど・・・、と先生が苦笑いされてましたよ〜。」 と笑って報告。 点滴終了後、無事退院。 3時過ぎ我が家に到着。 ヤレヤレ。 もう入院は結構ですけど・・・。 まあ、そうはいかないでしょうね〜。 せめて半年は勘弁してほしいよね〜。 トホホ・・・。
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