旅 日 記


弘前ロングステイ


弘前での生活 2007年10月20日(土)


 夜半には激しい雨が降っていた。その雨も今はやんでいるが、今日は降ったりやんだり、一日ぐずつくとの予報。その上寒くなるらしい。

 そこで今日は完全休養日にした。月曜日から長距離ドライブが続き、昨日はハイキングと結構タフな一週間だったし・・・。

 そこで弘前での生活について、少し書いておくことにした。


 弘前市は弘前藩の城下町で、人口は186000人あまり。岩木山を望み、りんご畑が広がるのんびりとした良いところである。だが古い街でもあり、道路が複雑に入りこんでいて、とてもわかり辛い。

 到着した日に買った地図を頼りに何とか走れてはいるが、よく迷うこと迷うこと・・・。最近は同じ道路ばかりを走っているからようやく迷わなくなったが、他の道を覚える気など全くない。例え少しぐらい遠回りでも良いじゃん。狭い路地も多いことだし、迷うよりはましだろ?

 もっともお出かけはお買い物くらいで、あまり出歩かない。名所めぐりは良く調べてから出かけるようにしている。それでも弘前公園とか中心部からの帰り道は、走るたびに違った道に入ってしまい、いまだにわからず、ウロウロ、ウロウロ。


 食事については、朝食はパンと牛乳、またはコーヒー。ばあさん、トースターを持ってこなかったことを悔やんでいる。どうしても菓子パンが中心になってしまい、お高くついているそうな。

 昼食は、出かけるときはおにぎりを作って行き、部屋にいるときは、8日は前夜の残り物、そして13日はラーメンで済ませた。今日も具沢山のラーメンかな?

 夕食はキッチンが狭く、その上台所用品も最低限しか持ってこなかったから、ばあさんの巧みな料理の腕があまりふるえない。だから簡単なものになっている。

 例えば鍋ものとか、肉じゃがとか。また、今はスーパーなどで出来合いのお惣菜も売っているから、バランスを考えていろいろ買うと結構おいしいし・・・。

 あとは外食。しかしできるだけ最小限にとどめるように、最初に食べたいものをピックアップしてある。例えば大間のマグロとか、盛岡の冷麺とか。

 その他は前回レオパレス21のところで書いた通り、快適な生活に満足している。


 ただ、あまりこの土地の人と接する機会が少ないのが少し残念かな? マンションや近隣の住人と顔を合わせることはほとんどない。居酒屋へでも行けばいいんだろうが、ばあさんはあまりお酒をたしなまないし・・・。

 しかし、先日弘前りんご公園でバーベキューの準備をしていた可愛い小さな双子を連れたご家族と、そのお友達で小学生の美人姉妹のご家族と楽しくおしゃべりをさせていただいた。

 まだ若いお母さんなのにお友達同士で達者な津軽弁を話している。当然のことだが、標準語も話せますよ〜と笑顔が美しい明るいお母さんであった。そこで津軽弁を少し教えてもらったが、なかなか覚えられるものではない。だがこんな出会いがうれしいではないか。


 さて、あと5日間。明日はどこへ行く? お天気は? 今からばあさんと相談することにしよう。


サンマの刺身と地獄沼 2007年10月21日(日)


 昨夜のこと、ばあさんが、

 「まだおいしいサンマを食べてへん。」

 と仰せだったこともあり、どこかへサンマでも食べに行く?

 でも同じ食べるなら海に近いところだろ? それも太平洋側の・・・ならば八戸か? 八戸へはその足で種差海岸から久慈方面へ行く手もあるじゃん。

 昨日の雨はどうやらあがったようだが、津軽地方の天気は回復が遅れるとの予報。でも三八下北地方は午後から晴れるらしい。

 しかし今日は日曜日。天気もいまいちだし・・・とグズグズしていたらもう9時になってしまった。八戸までおおかた120Kmもある。

 「なにしてんねん。うち、サンマ、食べたいねん。早よ行こ。」

 サンマだけのためにわざわざ? まあ、いいっか。どうせ暇なことだし・・・。

 と言う訳で9時半になってようやく出発。結局八戸到着が1時になってしまった。


 サンマはどこで食べられる? 漁港か市場へ行けば何とかなるか? まことにいい加減な話である。

 市内のほうへ走っていると八食センターの看板。見れば隣は中央市場ではないか。そこで寄ってみた。

 店内にはたくさんの魚屋さんをはじめ、野菜に果物など何でもそろいそうで、日曜日でもあり大変な賑わいである。また飲食できるお店も何軒かあり、そのうちの回転すし屋さんには長い行列ができていた。


 一軒の食堂では表のお勧めに 「焼きサンマ定食」 と書いてある。 そこで、

 「サンマのお刺身はできますか?」

 「ちょっと待ってください・・・できるそうです。」

 厨房で聞いてくれたようだ。ならばここでいただくとしよう。


 お刺身定食と焼きサンマ定食、そして別にサンマの刺身を注文した。これが大正解。

 マグロにホタテなどのお刺身や、焼きたてのサンマのおいしいことおいしいこと・・・。その上サンマの刺身は新鮮だし脂がのっていて、これはたまらない。

 サンマのお刺身ってこんなにおいしいものだったのか・・・感激・・・。その上お勘定をしてみると・・・なに? 1980円? 安ぅ〜・・・。

 これでもう満足したのか、後はどこにも寄ろうと言わないばあさん。種差海岸は? なに? もう帰る?

 おいおい、これじゃ〜いくら安くてもガソリン代を考えると・・・? だがそれ以上価値のあるサンマだったし・・・まあ、いいっか〜・・・。


 帰り道、八甲田へ回ることにした。睡蓮沼では落葉も終わり、静寂感が漂っている。なんだかうら寂しく、先日の華やかさの面影は全くない。

 笠松峠付近は冬枯れが進み、強い風に落ち葉が舞っていた。

 ところが地獄沼では高田大岳のいただきが白くなっている。初冠雪だったらしい。昨日の雨は高い山では雪だったのだろう。終盤を迎えた紅葉と雪の八甲田の山。思いもかけず良いものを見せてもらえ、こちらでも感動・・・。

 今回、この道は何度走ったことだろう。なのに酸ヶ湯温泉にはまだ一度もはいっていない。ここまで来て、かの有名な酸ヶ湯の湯を知らないでは通らないだろ?

 と言う訳で、今日は酸ヶ湯温泉で立ち寄り入浴。

 日曜日のシーズン真っ只中だから大変な混雑である。しかし、大浴場はさすがに千人風呂と言うくらいの大きなお風呂だから、そんなに混雑と言う感じでもなく、ゆっくりと湯浴みを楽しめた。でもお湯が目に入るとしみることしみること・・・。

 混浴で男女は入る場所が決められており、女の人も入っていたが、湯煙が立ちこめてあまり見えないくらいの広さである。

 ばあさんは男女別の玉の湯へ。こちらもゆっくりと入れたようで、ほてった顔をして出てきた。でも、何だか冷めるのも早い? まあ、これで話のネタにもなり、大きな顔ができるかな?


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