旅 日 記


みちのく桜前線追っかけ旅


北上展勝地の桜と石割桜&角館へ 2009年4月20日(月)


 昨夜のばあさんはぐっすりと眠っていたようだ。そのせいだろうか、5時前に目を覚ましたその顔はとても元気そうで、早速朝風呂を浴びに行った。大丈夫だから・・・と予定通り出かけると言う。ここまで来て桜を見ずして帰るのも忍びない?


 8時過ぎに到着した北上展勝地の無料の駐車場は早くもたくさんの車で、もう7〜8割かた埋まっているだろうか。屋台の準備で忙しく立ち回っている人達とも相まってとても華やかで賑やかな雰囲気である。

 確か9時からだった観光遊覧船が早くも営業しており、拡声器の大きな声で呼び込みをしている。そこで早速乗ることにした。

 北上川をさかのぼり、桜並木を横に眺めながら広い川を横断して吊るされているたくさんの鯉のぼりを見てUターンする往復20分ほどのクルーズ。遠くに雪山もうっすらと見えているが、雲が多く、少し冷たい風が体を冷やし、備え付けの毛布を膝にかけた。

 8Kmと言う先日の白石川一目千本桜には及ばないが、約2Kmに及ぶこの北上展勝地の桜並木は角館、弘前と共にみちのく3大桜だそうな。と言うことは仙台、いや宮城県はみちのくではない? そのあたりのことはわからないが、ただ雰囲気はとても良く、桜の花が上品に感じるのは気のせいか?

 続いて観光馬車に乗りにゆく。しかし今出たところらしく、次は9時40分発だそうな。そこでトイレも兼ねて屋台を冷やかし半分にブラブラと。

 このあたりはお餅が名物だそうな。小豆と青豆のあんこでくるまれたお餅をいただく。おいしいことには違いないが、これならどこで食べても同じかな? 緑色したあんこがずんだ餅かと聞くと、ずんだ餅は枝豆をつぶしたもので、今はそのシーズンではないらしい。一緒に買ったジャガバターにばあさん、満足そう・・・。

 12人しか乗れない馬車はかなりの人を積み残して出発した。ポッコポッコガタゴトガタゴト、の〜んびり、ゆっ〜たりと桜のトンネルの中を行く。何だか大昔に戻ったようで懐かしく感じる。全部で何Kgを引いて何回往復するのだろうか? この時期のお馬さんも大変だね〜。ご苦労様・・・。

 突然お馬さんが立ち止まった。ちょっと休憩? ところが・・・なに? 生理現象? 大きなお尻は目の前じゃん。もよおすことは人間とて同じこと。それとものんびりと楽しんでいる乗客にせめての仕返し? 係りのお方が慣れた手つきで処理をされていたから良くあることなのだろう。

 片道400円だが、歩けないから往復と申し込んだのが正解だったようだ。大空に泳ぐ鯉のぼりを目の前にした折り返し地点では待つ人も多く、また積み残しになってしまった。往復30分ほどの馬車の旅。ならば待ち時間は40分? それでもこの桜を眺めながらなら、ゆっくり待っても良かったかな?

 それにしても大変な人と車である。観光バスがずらりと並び、駐車場からあふれた車で道路は大渋滞。今日は月曜日、と言うことは昨日の日曜日などはどうだったのだろう。そう言えば先ほど乗った馬車、平日は往復乗れるが、休日は片道だけしか受け付けないと言っていたっけ。

 高速道路で盛岡へ。石割桜は官庁街の盛岡地方裁判所の構内に咲いていた。満開の桜の前には少しばかりの人だかり。桜自体は珍しくもないが、大きな岩の中から木が伸びている様が珍しいのだろう。

 時間は1時になっている。今日の昼食はすぐ近くの白龍(パイロン)でじゃじゃ麺初体験。小さなお店だが満席の盛況で麺が茹で上がるまでしばらく待たされた。相席の常連さんにいろいろ教わりながら食べたじゃじゃ麺、そのお味は・・・?

 大中小とあるが我々には小で十分らしい。ちなみにその常連さんは迷わず大を注文。柔らかめの麺の上にお味噌がのって出てきた。それを良くかき混ぜて好みで酢とかニンニク、ラー油などをかけて食べ、少し残して卵を割り、また良くかき混ぜてお店の人に渡すと今度はスープを注ぎ、少しのお味噌を加えて返してくれる。これをチイタンタンと言うそうな。

 今度はそのスープをいただく。何だか不思議な味? 慣れればこれははまりそう? う〜ん・・・。麺にもいろいろあるんだね〜。小とチイタンタンで450円。

 調べておいたばあさんお待ちかねのケーキ屋さん、少し迷って到着したのに、第3月曜日はお休みだそうな。盛岡市内はまた通ることもあるだろうし・・・。

 「休みやったらしゃ〜ないな〜。」


 昨日の日曜日も良い天気だったし・・・と帰り道、桜の様子を電話で問い合わせ。弘前城は3分咲き、角館では桧木内川の桜は咲き始めだが、武家屋敷の枝垂桜は5分咲きだと言う。ならば行ってみるか?


 到着したのが3時過ぎ。駐車場は満杯だが、何とかとめることができた。それも

 「おじさん、足が悪いんだけど・・・。」

 「待ってろよ、近くを空けてやっから・・・。」

 ありがとうね、おじさん・・・。

 角館武家屋敷の枝垂桜は見事に咲き誇り、満開のように見える。そぞろ歩きをしている多くの観光客・・・だがその中を車も走り、少し危険? とても華やかであるが、この雰囲気にこの賑やかさは似合わない?

 歩けないばあさんのために人力車に乗ることにした。ちょうど出払っていて待つこと 15分。15分コースが3000円、30分コースが5000円。勿論30分コースにした。

 お世話になったのは女の車夫さん。

 「すみませんね〜。大丈夫でしょうか?」

 まあ、二人はそんなにデブではないけれど、一応挨拶代わりに・・・。

 「大丈夫ですよ〜。200Kgくらいまでは・・・。」

 武家屋敷の成り立ちや歴史を取り混ぜて流暢に楽しく説明しながら見事な枝垂桜を案内していただく。もっとも我々の事、すぐに忘れてしまう?

 それにしてもまだ歩行者天国ではないの?

 「25日からなんですよ。そのころには桜も散っているでしょうにね〜。」

 そうだよね〜。いろいろあるんだろうけど、もう少し臨機応変に対処できないものでしょうか?

 桧木内川の堤防は見事に続く桜並木。ところどころで3〜4分咲きのところもあったが、おおむねまだ1〜2分咲きだろうか。また出直すことにしよう。


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