旅 日 記
弘前城の桜 最後のみちのく?
高田城址公園の桜 2012年4月22日(日)
思いもよらなかったことだが、新潟県上越市、高田城址公園の桜がちょうど見ごろを迎えたそうな。今年は特に寒波が厳しく、全国的に一週間から10日ほど開花が遅れており、新潟も例外では無かったと言うことだろう。
しかし何分桜の名所、それも日曜日である。混雑は避けられないだろう。またその混雑もどの程度のものなのか、想像もつかない。その上朝から雨の予報であり、それも荒れ模様になる?
ところが天気予報を見ると新潟では午前中晴れ間も覗き、雨は夕方からだそうな。夜桜も良いが、雨なら仕方がない。傘をさして車椅子は押せないだろ?
出発は朝の7時で午後3時ごろの到着予定だったが・・・そこへこの天気予報。ならば朝一番に到着すれば混雑も避けられ、お天気の心配もいらない? そこで夜中に出発することに変更したのが前日夕方のこと。
「何時に出るん?」
「そやな〜。1時半? 2時? 早よ出て、途中で仮眠するわ。」
これではいつものパターンじゃん。
8時に就寝。5時間ほど寝て2時過ぎに出発。道中本降りの雨が福井あたりではやみ、金沢で迎えた夜明けの空は雲が高く、天気が崩れる心配は無さそうな気配である。
富山を過ぎ、曇り空ながら立山連峰がくっきりと見えてきた。この道は何度か走っているが、こんなに見えたのは初めてかな? 雪を被った山並みがとても美しい。
入善パーキングエリアを過ぎ、朝日インターチェンジの手前で川に沿った満開の桜並木が見えてきた。その後方には美しい雪山。これは絵になるね〜。インターチェンジを下りてゆっくり写真を撮ってみたいが・・・だが高田城址公園の混み具合が気にかかる。やはりここは我慢かな?
8時前に到着した高田城址公園の身障者用の駐車場にはまだ係員の姿も無く、一般の車も結構停まっていた。ここは通常の駐車場らしいが、この時期一般車は停められず、少し離れたところの駐車場を利用しなければならないらしい。
しかし突風が吹き抜け、グランドから砂埃が巻き上がり、目を開けることさえままならない。少し治まるのを待って車椅子を押して極楽橋を渡り城内へ。そんなに多くは無いが、結構な人が訪れていた。並んでいる屋台では準備中のようだが、それよりも突風対策に追われている始末。
ここが城址公園だと言う唯一の証、高田城三重櫓の下だけはカメラを構えた人で賑わっていたが、その先、広い堀の散歩は静かな佇まい。これは半端な桜ではない。その数4000本とあるがそれ以上にも感じられる。
そんな中をのんびりと車椅子を押して歩く。赤い橋と雪を被った山並みが満開の桜に良く似合う。あれは妙高山だろうか。昔、スキーに良く行ったものだから、山の姿には見覚えがある。
ゆっくりゆっくり、2時間ほど。人がだんだん多くなってきた。しかし車が渋滞している訳ではない。これなら朝日インターチェンジで下りても良かったかな?
時間はまだ10時過ぎである。さて、どうする? 富山まで引き返す? だが、下調べはしてないし・・・いかに行き当たりばったりが得意とはいえこれは無理かな?
予約してある鵜の浜温泉はそんなに遠くない。ならばチェックインできる3時まで5時間も時間をつぶさなければならない。海岸沿いをドライブ? そこでまずは糸魚川方面へ走り出した。
道の駅うみてらす名立に到着。時々薄日はさすものの、おおむねどんよりとした曇り空で、なんだか冴えない海の色である。その上、昼食にもまだ早い? 文字通りの時間つぶしになってしまった。
来た道を引き返し、北へ向う。鵜の浜温泉を通り過ぎ、道の駅米山まで。軽い昼食を取り、道路を挟んだ向かいのホテルでコーヒータイム。敷地内にある海鮮市場をひやかし、なんとか時間をつぶして2時半、鵜の浜温泉湯元館酔洋へチェックインさせていただき、お昼寝タイム。
部屋から見える大海原は夕日の美しいところらしいが、夕方から降りだした雨にかすかな望みもたたれてしまった。当然車椅子では夜桜見物も無理だし・・・。
海沿いだから? 温泉はやはり塩泉でサラッとしている。料理で評判の旅館らしいが、ここ最近、一泊二食のホテル、旅館では料理の量が多すぎて食べきれないものだから、最低ランク(一泊二食13650円)でお願いしておいたが、それでも・・・。そんな我々が料理のことをとやかく言う資格は無い。
波の音も聞こえず、この旅、最初の夜が静かに更けていった。
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