旅 日 記

一路北を目指して

2004年7月10日

 雨はあがったようだ。だがあたりは昨夜の雨の名残が十分に残っている。このまま稚内までぶっ飛ばす? 距離にして400Km余り。7時間? 8時間? 走って走れない距離ではない。だが稚内の天気も悪く、行っても礼文島に渡れなければ仕方がない。帰りのフェリーまでは十分日数もあることだし・・・ならばの〜んびり、ゆ〜ったりとしますか・・・。

 海の色も冴えず、時々霧雨が顔を濡らす中到着したオシンコシンの滝は国道沿いにある大きな滝、観光バスが着いたところらしく結構な人で賑わっていた。高さはさほどではないが幅が広く、周りの緑に白い水しぶきが映え、とても良い雰囲気を醸し出している。上まで登ると顔に降り注いでいるのは霧雨? それとも水しぶきの霧?

 またまたジャガイモ畑や大きなキガラシ畑が続きだした。どこまでも、どこまでも。

 やがて涛沸湖が見えてきた。たくさんの馬ものんびりと草を食んでいる。これは野生?

 小清水原生花園を散歩する。目の前の大きなオホーツク海は少し波が高く、また広い草原にはナデシコやエゾカンゾウなど可愛い花が結構咲いていたが何分この天気、残念ながら魅力は半減?

 北浜駅の喫茶店、停車場で食事をしたかったが予約があり断られてしまった。そこへ乗馬姿の一団。予約は彼等らしい。馬に乗っての散策コースに入っているのだろう。

 ホテルで出たおいしい昆布の佃煮が欲しくて網走市内をあっちへこっちへ、だがようやく探しあてたお店にも無いじゃん。何だか時間ばかりを浪費してしまった。

 なに? 網走監獄? その前までは行ってみたが罪も犯してないのに行くところではない? もっともそんな観光施設には興味のない我々、そこで大きな土産物店オホーツクバザールまで引き返しお買い物と昼食。やはりこちらのほうが似合ってる?

 ところで7月と言えば夏真っ盛り、ならば当然半袖だろ? しかし北海道では寒いくらいで外を歩くときは長袖のブラウスを羽織ってちょうど良い。それでも車を運転中は見栄を張って半袖のTシャツで頑張っていたが、ここ網走ではそんなことを言っている場合ではなさそうだ。何だか寒気がする。これでは体が持たない?

 さて今日の宿は? 土曜日でもあり早めに予約をしておこうか。この調子なら紋別かな? そこで紋別プリンスホテルに電話で予約、朝食付きツイン、16050円の部屋を確保。

 サロマ湖は霧で全く見えず、その後も深い霧の中をひたすら走り、4時過ぎにチェックイン。一休みの後食事に出かけた。

 紋別と言えばカニだろう。味処あずまでタラバガニのコース料理、カミさんはオホーツク定食。苦みばしったいかにも職人らしい主人が忙しそうに満席の客の料理を一手にさばいている。それを支える女将さん。

 全てがおいしい。最後に出てきたウニ丼、無口な大将が一段落ついたところらしく話し始めてくれた。当然バフンウニだそうな。ウニは形が崩れやすく、それを補うためと鮮度を保つために明礬を使うそうな。そうなると本来のウニの風味は無くなる。都会で我々が食しているのは当然明礬入りだからおいしくないのも頷ける。

 寡黙ながら魅力たっぷりで一度ゆっくりと杯を酌み交わしたくなる、そんな感じがする大将であった。食事代、〆て10250円。

Next Top