旅 日 記
阿蘇ロングステイ
高千穂峡 阿蘇山 2011年5月9日(月)
明日からはずっと雨の予報である。ならば観光は今日が最後? そこで高千穂峡から阿蘇山へ向かうことにした。阿蘇山は別の日にゆっくり訪れる予定だったが、これもやむをえまい。
9時過ぎに到着した高千穂では見事に晴れ上がり、爽やかな風が吹いていた。5月なんだからこうでなくっちゃ〜。まずは道の駅高千穂へ。観光案内所があり、高千穂峡の見どころ、回り方を親切に詳しく教えていただいた。だがその全部は回れない。丸一日の予定だったが、午後からは阿蘇へ回らなくてはならないのだ。
教えていただいた通り、最初は国見が丘へ向かった。小高い丘から阿蘇五岳が眺められ、そして高千穂の町を見下ろせる。ところが何分春のこと。阿蘇五岳は遠くに霞んでいる。新緑に溶け込んで咲いているつつじの花がなんともいい感じ・・・。
「あのジィジィと鳴いてんの、何の声や?」
とばあさん。そう言えばやかましいくらいである。蝉? まだ5月始めじゃん。それはないだろ? ところが売店のお方に聞いてみると、やはり蝉だそうな。
「きのうは聞かなかったから、今日始めてかな?」
行くところ行くところで鶯の声を聞いてきた。時には窓を開けて走っているとすぐ近くで鳴く大きな声に驚かされたこともる。当然この国見が丘でも聞こえている。鶯が鳴くのは春から初夏で、蝉は真夏のものだろ? ならば今の季節は? なんだか不思議な気がする。
改めて高千穂峡へ向かう道中、小さな橋から見上げてみると・・・これは立派な橋じゃん。先ほど国見ケ丘から見えていた橋かな? 国道218号線のバイパスで神都高千穂大橋と言うそうな。なに? 今渡っている橋と共に高千穂三段橋? もう一つは?
その小さな橋から見下ろすと・・・随分下に流れる川が見えている。これが高千穂峡で五ヶ瀬川渓谷ともいうそうな。と言うことは真名井の滝の下に流れている川なのだろう。
観光案内所では駐車場の近く、高千穂水族館で車椅子を借りれば良いが1台しかない・・・と教えていただいていたが、ありました、その1台だけの車椅子を押して真名井の滝が見えるところまで行ってみた。そんなに距離は無く、最後は数段の階段を下り、ばあさんも何とか見ることができて良かった良かった。
私はあと十数段下ってより良い眺めの写真を撮る。だが、少し水量は少ないのかな? 渓谷には多数のボートが浮かび、楽しんでいる人たちの姿・・・。
来るまではばあさんをボートに乗せるつもりだったが、乗り場までは長い階段を下らねばならない。来てみないとわからないことも多い。ばあさんは、
「待ってるさかい、ボートに乗っておいで。」
と言ってくれたが、上からあれだけ見られれば十分じゃん。もっともそのボートだが、ゴールデンウィーク期間中などは4〜5時間待ちだったそうな。
その浮いたお金?でばあさん、またまたいろいろお買い物。しかし、ボートの料金を随分オーバーしてません?
その近くで見たお日様に照らされた新緑とつつじの花・・・これは美しい・・・。
さて、高千穂神社へお参りしよう。車でも登れると教えてもらっていたが、その道らしきところには車止めがしてある。そこで宮司さんのご自宅なのだろうか、階段の下の家で聞いたところ、
「車止めを移動してください。」
ところが戻ってみると奥さんがわざわざ出向いて先に移動してくださっているではないか。なんとも申し訳なく、ありがたくて・・・。これまでもたくさんの人にご親切にしていただき、またいろいろ助けていただいた。そんなご好意が心にしみる。感謝、感謝。
おかげさまで厳かな雰囲気の神社へお参りをさせていただけました。本当にありがとうございました。
夫婦杉を手を繋いで3回まわると夫婦円満になるそうだが、何分足の悪いばあさんのこと。いや、そんなことをしなくても夫婦円満? ばあさんが授かった足が強くなると言うわらじの携帯ストラップ。ばあさんの足が少しでも良くなりますように・・・。
あと、天岩戸神社やその他の神社などを教えていただいていたが、それより行きたいところがあった。それは青雲橋。ところがそんなに大した橋ではなく、ただ道の駅青雲橋に寄っただけ? 往復30Km足らずだが、貴重な時間の無駄遣いになってしまった。大失敗。まあ、のんびりとした田舎の景色を眺めながらのドライブだったし、これもまた良かったかな?
時間は11時をだいぶ過ぎている。そこで高千穂を通り越し、阿蘇へ向かうことにした。午後からは天気も下り坂だそうな。
阿蘇五岳の一つ、根子岳が大観峰の方角から見たときよりもここ、南阿蘇の高森からはすぐ近くに見え、数段美しい。早くも田植えが済んだ田んぼと根子岳。日本って本当にいいな〜。
高森と言えば田楽だろう。そこで遅い昼食にしたのだが・・・。まあ、話のネタにはなったかな?
阿蘇パノラマラインを登る。この道は先日通ったところ。ところが新緑がより鮮やかになっている。ほんの5日前なのに・・・。雲が随分多くなってきた。
有料の阿蘇山公園道路で登り、駐車場から少し歩いて阿蘇中岳の噴火口へ。前に来たときには強い風と雨、それも吹き降りだったが、今日は雨こそ降っていないものの強い風に体がよろけそう・・・。
その風に時折噴煙が取り除かれ、緑色をした火口が現われる。改めて自然の力、地球の鼓動・・・畏敬の念を抱き、その偉大さを実感させられた。
(阿蘇山ロープウエーは2016年の熊本地震と大噴火から運休、2019年12月に廃止が決定、その後はバス輸送になっています。)
阿蘇パノラマラインに戻り、立ち寄った草千里の緑も少しは濃くなったかな? それでももう少しと言うところだろうか。今日は乗馬を楽しんでいる人も見られる。
米塚まで下って来ると周り全てが見事な新緑である。
ところが・・・まだ花をつけた山桜も残ってるじゃん。
予報通り、今にも雨が降りそうな雲行きになってきた。5時前帰着。
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