日本列島ドライブ日記

由布岳

 2011年(平成23年) 大津町と釧路市

 2011年3月11日、東日本大震災が発生、自治会長最後の仕事が義援金集めになった。テレビに映し出される目も当てられない惨状にみちのくでお世話になったお方の顔がまぶたに浮かび、自然と力が入っていたのかもしれない。

 4月には東北へ行く予定をしていた。前回、弘前の桜が宿題として残っていたからだが、そこへあの大震災。出かけるのをやめようかとも考えたが、何分先の短い我々夫婦のこと、出かける予定もしていたし、一年間我慢していたストレスもある。東がダメなら西へ向おうではないか。そこで4月17日、熊本市と阿蘇の中間くらいにある大津町のレオパレスを一ヶ月間契約して出かけることにした。九州では各地につつじの名所があり、大津町もつつじの町だそうな。

 大津町を中心に近くの阿蘇は勿論のこと、高千穂峡まで足をのばし、東は佐伯市までおいしい魚とお寿司を求めて、また長串山のつつじを目的に北へ、そのあと平戸を経て佐世保で一泊、翌日御船山楽園のつつじと稲佐山の夜景も・・・また南はえびの高原までドライブを楽しんだ。なに? 鹿児島まで二ヶ月前に開通した新幹線? おいおい・・・。もちろん近辺の温泉も・・・。

 この旅からは以前から関西弁で書いていたBlogを現地から更新してみた。それだけのんびり、時間もあったと言うことだろう。これも今読み返せば良い思い出である。 Blog


 ばあさん、随分良くなったとは言えまだ病院通いの日々である。一昨年の夏は水沢温泉で過ごしたが、奈良を離れられなかった昨年は猛暑で体調を崩してしまった。ならばとこの夏には北海道の釧路へ避暑と湯治を目的に行く計画をたてていたのだが・・・・。

 今年は例年より暑くなるのが早く、6月だと言うのに猛暑日を記録する始末。そのせいかどうかはわからないが、ばあさんがまたまた体調を崩し、間質性肺炎を再発してしまった。これは旅行などとのんきなことを言っている場合ではない。

 7月に入ってもなんだか冴えない状態が続いていたが診察日の7月14日、なんと主治医は北海道へ行くことを許可してくれたではないか。

 血液検査とレントゲンでも元の状態に戻っているらしく、先生も旅行でもしたら元気が出てくると勧めてくださったのかも知れない。そこで急いで準備、今回もレオパレスを利用することにし、7月19日に出発した。だがまだ顔色も悪く、いつもの体調ではない。

 北海道も3度目、それもほとんど行ったところだし観光は二の次。のんびりとした広い釧路の町で気ままに40日ほど過ごした。時には暑い日もあったが、そこは北海道、その上釧路となるとカラッとした空気で思っていた通り、最高の避暑地であった。一週間ほどたつと徐々に元気になり、ホッと一息・・・。

 今回、トランクには車椅子が積んである。今までは設置してあるものをお借りしていたが、無いところも多く、これからはより必要にもなってくるだろうし、持っていればばあさんの行動範囲も少しは広がるだろう。また、ばあさんのためにスチール製の折りたたみベッドをレンタル店で借りた。今まではフローリングの床に布団を敷いていたのだが、ベッドの方が寝起きが随分楽だし寝心地も良く、より快適だと喜んでいた。

 改めて思い起こせばこの釧路の街がばあさんを救ってくれたように思える。涼しい街での〜んびり・・・。公園も結構あり緑が多く、車椅子を押してよく散歩した。食べ物はうまいし人も穏やかで親切である。帰り際、到着した時とは別人のように顔色が変わり、晴れやかになっていた。釧路の町に感謝、感謝・・・。 Blog


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