旅 日 記


阿蘇ロングステイ


くじゅう花公園 原尻の滝 2011年4月20日(水)


 昨夜から今朝方にかけてとても冷え込んだようで、道中、ミルクロードから見た阿蘇五岳は上の方が雪で白くなっていた。まあ、去年も4月に雪が降ったと言うから、そんなに珍しいことでもないらしい。

 今日は熊本へ来て初めて晴れの天気予報。そこでチューリップが見ごろだと言うくじゅう花公園へ行くことにした。二度目の訪問になる。

 9時過ぎに到着。ところが冷たい北風が体に突き刺さり、とにかく寒い。天気も回復し、気温も16〜7度になるとの予報であったため、薄着で来たから余計に堪える。

 まずは馬車で巡ろう。なに? やってない? 前回訪れた時には白馬が可愛い馬車をひいてたじゃん。ならば仕方がないと次の予定、車椅子を借りることにした。なに? ブレーキつきは有料? でもそのほうが安心かな?

 花はまだ冬と春の境目? 植えられているいろいろな花もようやく芽吹き始めたところのようだ。入り口付近だけはなんとか花公園の面目を保っている? バックに九重連山を従え、ここだけは春本番? だがほんの少しばかりの広さでは魅力は無い。

 チューリップのゾーンへは結構な登り坂で、車椅子が重くて重くて・・・一汗も二汗もかいてしまった。これは薄着で来たのが正解だった?

 「昨日より重たいがな。体重増えたんちゃうか? なに食べたんや?」

 「うち、そんなん知らんしぃ〜。」

 たくさんのチューリップが見ごろを迎えている。昨日降り積もった雪山を背景になかなかの雰囲気で、また色分けして植えられているチューリップがまるでじゅうたんのようである。

 「わ〜きれいやな〜。北海道のファーム富田みたいやん。」

 ばあさんのその一言が汗といっしょに苦労も吹き飛ばしてくれたようだ。

 隣には芝桜が植えられているが、今年は寒さの影響もあり根付が悪く、例年通りの芝桜のじゅうたんは期待できないそうだ。

 我々は本来、連休明けにその芝桜を目的に訪れる予定でいた。それがチューリップのことを知って急遽訪れたのが正解だったようで、芝桜の時期だったら後悔していたかもしれない。

 あとはいつもの通り、のんびりと色々お買い物にお付き合い。

 「次はあっちの店や。」

 車椅子を押してもらっていることを忘れている? まあ、我が家の女王様のこと。当然と言えば当然?

 なに? 次はあそこのソフトクリーム? オイオイ、まだ言うか・・・。


 時間は11時を過ぎた。ならばお昼にしよう。ここ大分県は地鶏がおいしいらしい。そこで "鶏屋" で軍鶏料理をいただくことにした。最近は柔らかい鶏肉しか食べなくなったが、昔は歯ごたえたっぷりだった? それより軍鶏はもっと歯ごたえがあるようだ。しゃも炭火焼コース2620円。

 さて、次は温泉、温泉・・・一度炭酸泉で有名な長湯温泉へ行ってみたかったのである。ようやくその念願が叶い、のんびりとした田舎町にある温泉街の日帰り温泉施設、ラムネ温泉で入浴。

 まずは露天風呂へ。とにかく温い。32度と言うがもうちょっと温い? 入った途端、冷たくさえ感じた。ところがしばらくすると体中に気泡がつき、なんだか気味が悪い? 手でさわってみると見事な泡が立ちのぼる。そのうちに冷たさも感じなくなった。なるほど、これが炭酸泉か・・・。

 内湯はもう少し温度は高いが、それでも熱いと言うほどではない。その内湯では気泡がつかないからなんだか不思議である。源泉が違うのかな? いや、温度が上がると炭酸は蒸発するそうな。だから露天風呂は余計温くしてあったのか・・・。

 風呂上りに本物のラムネを飲む。何年、いや、何十年ぶり? これも話の種?

 次は原尻の滝へ。ダイナミックで東洋のナイアガラと呼ばれているそうだが、最近は水量が減ってその迫力も無くなったとお年寄りがつぶやいていた。だがさすが有名なところらしく結構な人出である。

 日曜日までチューリップフェアが開催されていたそうで、終わったとは言え、まだまだ十分見られる。道の駅原尻のテラスでコーヒーとソフトクリームをいただきながら、目の前に広がる色とりどりのチューリップを愛で、華やかな雰囲気を楽しんだ。揺れる吊り橋からご婦人方の歓声が賑やか〜・・・。

 帰り道、国道沿いには八重桜だけでなく、まだ山桜も咲いていた。

 あれは? レンギョウじゃん。その他いろいろな花が見られる。少し標高が高い? 今年は春の訪れが遅い? そんなことより花を愛する皆さんの気持ちの表れかな? 各家の庭に咲く花が証だろう。

 阿蘇神社へも寄り道してお参りする。男は左へ、女は右へ二周すると縁が結ばれると言う高砂の松では、若いカップルが神妙な顔をして回っていた。

 今朝方阿蘇五岳に見られた雪はきれいに消え去っていた。新緑が見ごろを迎えるのにはまだしばらくかかりそうだ。夕方帰着。


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