旅 日 記


鹿教湯温泉湯治旅


小布施 2012年10月25日(木)


 前回訪れたのは2004年だからもう8年にもなる。それ以来、ことあるごとに小布施、小布施、栗の木テラスのモンブラン、モンブランとうるさく言われ続けてきた。ばあさんのその思いがようやく叶う日が訪れようとしている。

 朝から濃い霧の中、8時過ぎに宿を出る。今日も坂城インターチェンジから高速道路を利用し、小布施パーキングエリアからの小布施ETCスマートインターチェンジを出て小布施市内へ。早速栗林が現れた。

 「栗、落ちてるで。拾うてきぃ。」

 「そんなん、怒られるやろ。」

 まずは岩松院へ。前回も訪れたところ。八方睨み鳳凰図をもう一度見るのも良いだろうが、ばあさん、それ以上に地元のおばあさんが売っていたりんごの味と、その雰囲気が忘れられないそうな。

 正面の階段を避けて横の狭い道を数十メートル登ったところに2台ほどだが駐車するスペースがある。早朝のせいか参拝者はそんなに多くなく、ゆっくりと拝ませていただいた。

 前回は無かった長椅子が畳敷きの本堂に並べられている。昔は寝転んで見られたのだろうが、拝観者が多くなるにつれ、その形も変ってきたと言うことだろう。

 到着したときには地元のおばあさんたちが品揃えをしていたのに帰りには誰もいない。りんごなど、いろいろ並べてあるが、お金はこのビンに入れてください・・・これも時代かな? ばあさん、なんだか拍子抜け? 会話も楽しみにしていたようで・・・。100円のぶどうと300円のりんごをご購入。


 10時になり、早速栗の木テラスへ。さすがに朝一番のこと。店内にはまだ余裕があったが、間も無く満席になっていた。モンブランと栗の紅茶でティータイム。なに? 栗の紅茶? 630円? 高か〜。モンブラン、今回も私は一口だけ? まあ、いいけど・・・。

 前回はお土産を買っただけで小布施の町の散策はしていない。そこで今回は車椅子を押して小布施の街中へ。そんなに広くない町だから、のんびり、ゆっくり。今日は好天の上風も無く、散歩するにはちょうど良い。

 栗の小道をぬけると北斎館へ出た。ここはすごい人で賑やか〜・・・。さすが小布施、人気なんだ・・・と改めて実感する。だが、少しそれるととても静かな町である。

 ばあさん、昼食は栗おこわと決めていた。無類の栗好きとなれば、それも当然かな?

 「焼き栗は?」

 「今日食べんとあかんやろ。奈良まで持って帰られへんしな。栗は今食べたさかいええわ。晩はさっき買うた果物もあるし・・・。」

 お土産もあっちこっちのお店で品定め。小布施を十分に堪能してくれたようで、良かった良かった。なに? もう一箇所、行列ができるジェラートの店へ行け? やっぱり・・・。いろいろ付き合わされた隣のおばあさん、あきれ顔。

 帰り道、上田駅に寄って峠の釜飯を購入せよとのご命令。駅弁が今日の夕食? まあ、たまにはそれもいいかな?


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